副業としてブログ記事の作成を開始した美穂。しかし閲覧数は伸びず、すぐに利益は出なさそう。それなのに、契約したコースの半分の額をいきなり引き落とされてしまいました。収益から引かれるはずなのに…と青ざめた彼女の頭に「詐欺」の言葉が浮かびます。
副業先に問い合わせたが…
副業詐欺。たまにテレビやネットで聞いたことがある被害に、今まさに遭っているのではないだろうか。そう考えた私は、すぐに副業会社へ連絡を取った。
クレジット会社から引き落としがあったこと、登録料や商材費は収益から引かれていくはずで、いきなりこんな大きな額の引き落としは想定外だ…と抗議の意を込めてメールを送る。けれど、返ってきたメールは要領を得ない内容だった。
『双方の認識がずれていたようで申し訳ございません。しかし引き落としは止められませんので、次回分の金額もご用意いただくようお願いします』
「そんな馬鹿な!」
思わずスマホを握りしめて叫んだ。積み木で遊んでいた2歳の娘がビクッとふるえ、泣いてしまう。
「ごめんね驚かせて。…ああ、一体どういうこと」
話にならない相手に、悔しさの涙が
何度問い合わせても、的を外した答えばかりが返ってくる。業を煮やして「入会時と話が違う。これは詐欺ではないのですか」と強い文句も送ったが、逆に責められてしまう。
『そちらの確認不足ではないでしょうか。カード会社に支払いを遅らせてもらうなり、対処をお願いします。また仕事を辞める場合でも、返金はございませんのでご了承ください』
「話にならないわ…」
あまりに疲れて、そのままぐったりと眠ってしまいたかった。でも、幼い子がいるためそれもできない。大きくなったお腹を支えながら台所に立ち、食事の準備に取りかかった。
野菜を刻んでいるうちに、惨めな気持ちになる。少しでもこの食卓を豊かにしたかった。娘の教育費や、お腹にいる2人目のグッズもしっかり準備したかった。そして何より、まなぶの力になりたかった…そんな思いで動いたはずなのに。
潤んでしまった目元から、涙がこぼれる。包丁を動かす力もなくなって、私は流し台の前で泣き崩れた。
「ママ、どうしたの?」
「ううん…玉ねぎが目にしみただけ」

