2人の朝ドラ主演女優が、陰湿バトル。女同士のマウント合戦から目が離せない | ドラマ『もしがく』6・7話

2人の朝ドラ主演女優が、陰湿バトル。女同士のマウント合戦から目が離せない | ドラマ『もしがく』6・7話

なぜ2人はお互いが気に入らないのか?

 女性がマウントをとってその場を掌握しようとするのは、あらかじめ用意された女性の椅子が極めて少ないからかもしれない。

 『もしがく』ではリカはストリッパー仲間の間ではそんなに対抗心を剥きださないにもかかわらず、樹里にかぎってむき出すのは、教養系キャラはひとりでいいと思っているのと、樹里が明らかに似非だから許せないからではないか。似非でもポテンシャルがあってぐいぐい伸びてこられたら立場がない。

しかも、樹里は若くてかわいい。ともすればヒロインの座を奪われかねない。とことん潰しておくというのが手っ取り早いのだろうと思う。そもそも清純なお嬢様が安易な興味でド底辺の世界に来るのもいやなのだろう。だが、リカのバックボーンはまだはっきり描かれていないので、あくまで推測にとどめておく。



2人とも朝ドラでは、けなげな妻役だった

 二階堂ふみは、たばこをふかして、けだるそうな雰囲気を醸し、浜辺美波は、潔癖なぶりっこを貫く。ふたりはわかりやすいコントラストを作り出している。奇しくも、ふたりとも朝ドラで、才能ある夫に尽くして、先立つという役をやっていた。二階堂は『エール』(20年度前期)。浜辺は『らんまん』(23年度前期)で、健気に夫に尽くしたすえ、惜しまれつつ先立つ妻をチャーミングに演じていたふたりが、ここではがらりと雰囲気は違うがきついという点においては共通なキャラをやっているのがおもしろい。きつい役も健気に尽くす役もできる、なかなかの名優たちである。

 『もしがく』6話場面写真©フジテレビ
配信元: 女子SPA!

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