●クラウドフレアによる声明全文
・クラウドフレアのCDNは、中立的なパススルー・サービスです。
当社のCDNサービスは、主にデータを配信するものであり、コンテンツをホスティングするものではありません。CDNは、自らがホスティングしていないインターネット上のコンテンツを制御したり削除することはできません。CDNサービスが停止されても、コンテンツはホストサーバーに残り続けます。そのため、問題のあるコンテンツを制御したり削除する能力を有するのは、ウェブサイト運営者とホスティング事業者です。
・技術的媒介者に対する本判決は、世界的に問題のある先例となります。
クラウドフレアのようなCDNが、ホスティングしていないコンテンツについて法的責任を負うということは、グローバルなインターネットの成長を支えてきた責任制限を取り除くことになります。本判決の判断は世界初であり、日本国内のみならず世界全体において、インターネットの効率、セキュリティ、信頼性にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。
・本判決は透明性、公平性、適正手続を揺るがします。
クラウドフレアが法的責任を負わないためには、独立した裁判所からの正式な命令ではなく、通知に基づいてウェブサイトに対するCDNサービスの提供を停止することが必要となり、濫用の可能性が大幅に高まります。
・本件は日本の司法がデジタル・イノベーションの促進を支えるかが問われた裁判でした。
本判決は、日本の技術的成長を促進するという立法趣旨とは相容れないものであり、日本の新興テクノロジー企業の技術革新を阻害するリスクがあります。
・クラウドフレアは引き続き海賊版対策への協力を惜しみません。
クラウドフレアは著作権を重要視しています。透明性、一貫性、衡平性のある解決策を見出すことができるように、権利者や政府を含むすべてのステークホルダーと共に海賊版対策の支援に取り組みます。
クラウドフレアは、世界中の数百万の顧客にサービスを提供しており、Fortune 500企業の38%が当社の有料プランを利用しています。また、小規模企業やサイバー攻撃への耐性が低い公的団体も、インターネットの資産を加速化しつつも守るためにクラウドフレアのサービスを頼っています。迅速で安全かつオープンなインターネットを支える法的原則を守るというクラウドフレアのコミットメントに変わりはありません。クラウドフレアは、オープンで安全なインターネットに不可欠である責任制限の存続を求めて控訴する予定です。

