知らぬ間に膨れていた借金
「……分かったよ。話す」
彼は重い口を開きました。その内容は、私が想像していた最悪を遥かに超えていました。
「実は、10月には、もう運転資金が底をついてた」
「10月に?じゃあ、なんで私にトントンなんて言ったのよ」
「言えるわけないだろ!里美はもともと事業に反対してたんだから」
彼は一瞬逆上しましたが、すぐに私の剣幕に押し戻されました。
「だから、会社名義で、銀行から追加で400万、借り入れた」
「……は?」
言葉が出ませんでした。1000万円を使い果たした上に、会社名義でさらに400万円。しかも、それを私には一切報告せず、資金が底をついた10月には、すでに借り入れていたというのです。
「その400万ももうない。入金が遅いお客さんが多くて、その間のつなぎ資金として使ってたら、あっという間に……」
計1400万円の借金。そして、私個人の貯蓄450万円の喪失。
「もう……会社は畳む。もう無理だ」
壮太は、力なくそう言いました。彼の会社は、たったの半年で幕を閉じました。残ったのは、巨額の借金だけ。この男と一緒にいたら、私たち家族は、いつか本当に路頭に迷う。私は、この瞬間、離婚以外の選択肢はないと確信しました。
あとがき:全財産の喪失と、最後の秘密
壮太の借金は、里美さんの貯金450万円という「生活防衛ライン」を食い破る、極めて卑劣な行為です。「家のローンが払えない」という要求は、もはや夫婦の基盤そのものを揺るがしています。
そして、最大の裏切りは、私的な借金に加えて、会社名義での400万円の追加借り入れを隠していたこと。この計1400万円の借金と、一切の反省がない夫の姿が、里美さんに「この子たちを守るには離婚しかない」という強い決意をもたらした瞬間でした。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

