「売れ残りしかないよ」ハワイ歴40年の日本人に言われたブラックフライデーの“驚きのリアル事情”

「売れ残りしかないよ」ハワイ歴40年の日本人に言われたブラックフライデーの“驚きのリアル事情”

新卒から18年半、テレビ朝日のアナウンサーとして、報道、スポーツ、バラエティなど多岐にわたる番組を担当してきた大木優紀さん(44歳)。

 大木優紀さん 40歳を超えてから、スタートアップ企業「令和トラベル」に転職。現在は旅行アプリ「NEWT(ニュート)」の広報を担当し、さらに、2025年10月にはハワイ子会社「ALOHA7, Inc.」のCEOに就任。家族とともにハワイに移住し、新たなステージで活躍しています。

 第24回の今回は、ハワイに移住した大木さんが、現地で驚いた“ブラックフライデーの新常識”を現場目線でお届けします。日本の常識とはちょっと違う、最新の購買事情とは?(以下、大木さんの寄稿)。

ハワイで見たサンクスギビングとブラックフライデーの関係

 みなさんは、今年のブラックフライデーで何を買うか決めていますか? ここ2~3年でブラックフライデーは日本でもすっかり定着し、日常の会話の中でも「今年のブラックフライデー、何か狙っているものある?」と話題に上るようになりました。

 もともとブラックフライデーは、アメリカで毎年11月第3木曜日のサンクスギビング(感謝祭)の翌日に行われる、大規模なセールイベントです。

 感謝祭から週末にかけての4連休は、アメリカで特に重要なホリデーシーズンのスタートで、この時期は国内の移動が年間でもっとも多いとも言われています。それほどアメリカ経済にとってインパクトの大きい時期なのです。

 私自身も2年前、この時期にたまたまハワイを旅行していました。

 観光地のアラモアナ・センターは「年中いつでも開いている」と思い込んでいたのですが、サンクスギビング当日はレストランを含め、クローズする店舗が意外と多いんですよね。

 そんなことも知らず、アラモアナショッピングセンターに行ってしまったんです。そうしたら本当に誰もいなくて。閑散としていてちょっと怖かったことを覚えています。

 アメリカの人々にとってサンクスギビングデーは、家族で集まり七面鳥を囲んでゆっくり過ごす“特別な日”。その翌日に、盛大なブラックフライデーが開催されるのです。

現代のブラックフライデーの特徴:オンライン化と長期化

大木優紀さん 今回は、私も初めてのアメリカで迎えるブラックフライデー。なにかお買い得品を手に入れたい!……と思っていたところ、たまたまハワイ在住40年という日本人ご家族に会う機会があり、ブラックフライデーのリアル事情を教えていただくことに。

 すると返ってきたのは意外な答えでした。

「今はもう、ほとんど全部オンラインよ」

 しかも驚いたことに、「最近はどこも、11月上旬くらいからオンラインで先行セールが始まってるわよ! ブラックフライデーにお店に並ぶのは、売れ残りよ!」とのこと。「売れ残り」というのはちょっと大袈裟かもしれませんが、「本当に欲しいものがあるならば、オンラインで早めに動くべし」というのです!

 お話を聞いていく中で、現代のブラックフライデーには大きく3つの特徴があることが見えてきました。

 1つ目が「オンラインショッピングの拡大」。かつては、ブラックフライデー当日の早朝からお店に並ぶ光景が象徴的でしたが、今はオンラインストアでの大規模セールが主流になっているようです。

 また、実店舗とオンラインを連携させたオムニチャネル戦略も広がっており、「オンライン限定割引」「オンライン注文→店舗受け取り」という実店舗とオンラインストアのシームレスな連携が特徴に。ブラックフライデーの“オンライン化”は、アメリカではすでに当たり前の流れのようです。

 2つ目の特徴が、「長期化」。本来ならブラックフライデーはサンクスギビングの翌日のはずですが、実際には、ブラックフライデーの日をまたずに、お店によっては11月上旬からセールを始めている企業が増えているようなんです。そして、そのまま年末のクリスマス商戦に接続していくのだとか。

 つまり今のブラックフライデーは、「1日のイベント」ではなく、11~12月全体に広がる長期商戦になっているのです。



配信元: 女子SPA!

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