■ 「オレがいないと会社は回らない」本当に回らないなら会社にも問題が…

「オレがいないと会社は回らない」という強い責任感がある社員。休日出勤も多く、朝起きたときから疲れている。「会社に行きたくない」と思いつつ、ネクタイを結ぶ。その動作すらしんどい。そんな姿を見た妻は「無理しないで、大丈夫?」と心配そう。しかし、本人は「俺がいないと仕事が回らないから」と強い責任感で出社していた。

体からのサインを無視してまで出社を続けた。「本作は、仕事のために健康を損なうのは本末転倒だと伝えたくて描きました。確かに仕事は大事です。私自身、仕事人間なので、それを一番にするのも理解できます。その上で、健康と家族があってこそ、万全の状態で仕事ができるんだということを漫画に詰めました」と、作者のクマさんはテーマについて話す。

ブラックマに憑りつかれた社員は、「俺がいないと」「代わりはいない」という気力だけで仕事を乗りきっていた。最終的には、妻に泣きつかれ、もっと休日の多い会社に転職することに。そして、その仕事は部下へ引き継がれた。部下のヒロは、先輩の仕事を見てきただけあって、「このくらいの量の仕事やってた」「まだ、21時じゃないか」と、感覚がおかしくなっていた。

「毎日5時間も残業はおかしい」という同僚に対し、「俺がやらないと、他にやる人いないんだから」と言った自分のセリフにハッとするヒロ。先輩と同じ轍を歩いていたことに気づかされる。誰か1人だけを頼みの綱にするという状況は、会社にとってもリスクを抱えることにつながる。これに気づかなければ、大きな損失にもなる。

「会社であればひとりくらい抜けても他の人たちで回せる筈ですし、数人で分担してもこなせない量を各個が抱えているなら、それはそれで問題です。何かあったとき
ときにすぐ対応できませんから。人間というのは不測の事態が起こったとき、最初は混乱しても、やがて慣れて事態に対応していくものです。だから、『辞めたら会社に迷惑がかかる』というのは考える必要はないのかなと思います」と、クマさんは言う。
取材協力:クマ(@cumacuma_cuma)
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