重量感と強い引きが魅力湾フグはヒガンフグの好期へ

重量感と強い引きが魅力湾フグはヒガンフグの好期へ

ゼロテンションで待ちアタったら即合わせ

カットウ仕掛けを使った釣りのイメージはエサバリに付けたエビを食べにきたフグをカットウバリに引っ掛けるというもの。

タナは底付近が中心で、着底したらしっかり糸フケを取り、仕掛けを底に着け、ゼロテンションで3~5秒ほど待つ。

このとき竿先を目線の高さに合わせて、竿先と道糸の角度を90度にするとアタリが分かりやすい。

アタリがなければスッとシャクって仕掛けを底から20cmほど持ち上げて2~3秒止め、フグにエサを見せつけるイメージでゆっくり底まで落とし込んでいく。

シャクるときは引っ掛けようと思ったり、大きくシャクると寄ってきたフグを散らすことになるので注意。

アタリは仕掛けを底に着けているときにくる場合が多く、何かしらの変化を感じたら即合わせ。

落とし込みでアタったときは即合わせしても空振りすることが多い。

アタリがあっても合わせずに竿を下げてオモリを着底させ、フグに下を向かせてから合わせたほうがハリ掛かりしやすくなる。

合わせはカットウバリが持ち上がればハリ掛かりするので、手首を返す程度と小さめでいい。

もし空振りしてもまた底までゆっくり落とし込めばエサが残っている限り、再アタックしてくる。

大合わせをするとフグがエサを見失い、エサが残っていても追わなくなってしまうので気を付けよう。

合わせが決まり、ハリ掛かりすると竿に重みが加わる。

魚の重みを感じながら一定速度で巻き上げる。

海面にフグの魚体が出たところで、周りに注意してバットに手を添えて抜き上げる。

大型の場合はタモ入れを頼もう。

ハリを外すときはフグが暴れた弾みに指などに刺さないよう注意。

慣れないうちは、魚バサミなどでフグをはさんでペンチでハリをつかみ、ハリ先を下に向けてフグを落とすようにして抜けばカエシが付いていないので外しやすい。

東京湾のヒガンフグ釣り方イメージ

釣行の写真

▲チラシ仕掛けはエサバリに食ってくることが多い

良型主体で引き味格別東京湾のヒガンフグ快調

10月下旬、ヒガンフグを狙って出船している東京湾奥羽田のえさ政釣船店を訪れた。

同宿ではこれまでショウサイフグを狙っていたが、10月中旬からヒガンフグ主体に狙いを切り替えている。

当日は20名のフグファンが集まり、7時に出船。

多摩川を下り、最初に向かったのは川崎沖。扇島周辺の岸壁際、水深6mル前後で「根掛かりに注意してください」とのアナウンスでスタート。

すると早くも岸壁に近いミヨシ側でアタリがあったらしく、左ミヨシで良型のヒガンフグが上がる。

続いて胴の間、トモの順に船全体でアタリが増え、25~30cm級のヒガンフグが次つぎと取り込まれた。

船長によるとちょうど潮が動き出したタイミングらしく、この日は朝イチがチャンスとのこと。

右胴の間では林さん親子が竿を出し、娘のあかりちゃん(8歳)が30cmオーバーの良型をゲット。

アタリを見逃すまいと気迫伝わる真剣さで竿先を見つめる右ミヨシ2番の加藤さん。

ゼロテンションで小さなアタリをとらえてキュッと合わせを入れた。青物のようにギュンギュン走り回って上がってきたのは30cm級のヒガンフグ。

「掛かった瞬間の重量感がたまりません。このサイズが釣れるとうれしいです。今日はこれで3尾目。活性が高そうだからまだ釣れそう」と加藤さん。

ところが9時になるとアタリが遠くなり、本牧方面へ移動。水深5mの岸壁際でショウサイフグやコモンフグ交じりで25cm級のヒガンフグもポツポツ上がるが朝イチほどの釣れっぷりではない。

その中でもコンスタントに釣っているのが右トモ2番で常連の出川さん。

軽くシャクってから落とし込みで誘い、ゼロテンションで出るアタリを掛けていき、昼までにツ抜けを達成。

その後、横浜沖へ移動し、岸壁をゆっくり流して際を狙っていく。

朝イチのような頻繁なアタリはないものの、諦めずに誘い続け、右トモ2番の出川さんが立て続けにヒガンフグを取り込んだところで14時半の沖揚がり。

釣果は22~37cmのヒガンフグがトップ12尾。

今後は冬に向けて水温が下がり群れが固まると、いよいよヒガンフグの好期に突入する。

釣行の写真

▲林あかりちゃん(8歳)が釣り上げた30cmオーバーの良型

配信元: FISHING JAPAN