
埼玉県入間市に拠点を置くマナビダネは、不登校を経験した文部科学省官僚・藤井健人氏の講演会「教育経験格差 〜不登校・定時制の『その後』に待ち受けるもの〜」を、12月13日(土)に入間市健康福祉センターで開催する。当日は、講演会のほか支援者交流会も実施する。
参加費は無料だが、会場にて任意の寄付を受け付ける。事前申込制となっており、Peatixにて申込を受け付けている。
講演会開催の背景
文部科学省が令和7年10月末に発表した最新の調査では、昨年度の不登校の小中学生は35万3,970人と過去最多となった。
現在、不登校や学校に馴染みにくい子どもたちが安心して学べる機会は、地域によって大きく差があるそう。学校外の学び場にたどり着けず、支援につながれないまま孤立してしまうケースも少なくないという。
学び場につながれない子どもたちは、家庭環境や本人の状態によって支援の質が大きく左右され、必要な支援が届かないまま「なんとかしてきた経験」が美談化されてしまうこともあるとか。
こうして、つらい経験が“克服の物語”として語られる一方で、社会の側にある構造的な課題は置き去りにされている。
こうした状況を受け、マナビダネは、“不登校は克服されるものなのか?”という問いを出発点に、今回の講演会を開催する。
不登校を経験した文科省官僚・藤井健人氏が登壇
同講演会に登壇する藤井健人氏は、小学校5年生から中学校卒業まで不登校を経験し、その後、定時制高校を経て早稲田大学、さらに東京大学大学院に進学した。定時制高校教員としての現場経験を持ち、現在は文部科学省で教育に関わる業務に携わっている。
同氏は、自身の経験について「今もまったく、不登校を克服できていない」と語っている。
