社会問題への意識が高く、意見を言える世代
今のZ世代は、少なくとも筆者の世代であるミレニアル世代に比べて、社会問題に対する意識が高いです。SDGs問題にも積極的に関心を持ち、政治への意見も発信できる。「個人主義」「多様性」を謳われる時代で育っているからこそ、私たち30〜40代に比べて、自発的な意見を持っている傾向が非常に強いなと、その世代と接していて個人的に感じています。
少なくとも筆者は20代前半ではコミュニティからの仲間外れを恐れて、長いものにしっかり巻かれていくような人間でした。そして反骨精神を持った人間を「面倒な人」とラベリングをしつつ、次は自分が“そっち側”に行かないように終始ヒヤヒヤしながら生きていたものです。到底、今の20代の子たちのような「私はこう思う!」「それは違うんじゃないんですか?」といったNOを言えるような若者ではなかったですね。そういう意味では、今の20代は本当に正義感が強く、大人な意見を持っている方が多いので頭が上がりません。
平成回帰は単なるムーブメントにあらず
昨今やたらと「平成レトロ」「Y2K」といった2000年代カルチャーへのオマージュが増えたのも、平成のギャルマインドや反骨精神が今のZ世代と共鳴しているからなのではないかと思うのです。もちろん当の本人たちは、幼少期の時代を懐かしんだり、逆に青春時代にはなかったカラフルファッションを新鮮に思ったりしているだけかもしれませんが……。挑発的なほどに肌を見せる服が流行しているのも、腰パンが流行しているのも、「私は人目を気にしない」「制限をかけずにボーダーレスに生きる」という主義主張を示すかのごとく身につけているようにも感じるのです。

