「動脈硬化に自覚症状」はあるの?発症しやすい人の特徴も解説!【医師監修】

「動脈硬化に自覚症状」はあるの?発症しやすい人の特徴も解説!【医師監修】

動脈硬化が進行すると、血管は全身で硬くもろくなり、やがて深刻な合併症を引き起こします。代表的なものとしては、狭心症や心筋梗塞といった心臓の病気、脳梗塞や脳出血といった脳の病気など、多岐にわたります。
本記事では、動脈硬化がどの程度進んでいるかを確認する検査方法や、医療機関を受診する目安を解説します。

佐藤 浩樹

監修医師:
佐藤 浩樹(医師)

北海道大学医学部卒業。北海道大学大学院医学研究科(循環病態内科学)卒業。循環器専門医・総合内科専門医として各地の総合病院にて臨床経験を積み、現在は大学で臨床医学を教えている。大学では保健センター長を兼務。医学博士。日本内科学会総合専門医、日本循環器学会専門医、産業医、労働衛生コンサルタントの資格を有する。

動脈硬化の概要と血管で起きていること

動脈硬化の概要と血管で起きていること

動脈硬化とは何ですか?

私たちの身体には、血管という血液の通り道がはりめぐらされています。血管の中には血液という液体が満ちていて、その液体に含まれる赤血球という細胞が、身体のあちこちに酸素を運んでいます。なかでも、動脈という心臓から血液を全身の臓器に送るための血管は、必要に応じてしなやかに伸び縮みします。

しかし、動脈硬化が進むと、本来しなやかに伸び縮みする動脈の血管の壁が傷んで、弾力を失い、厚く硬く、狭くなってしまいます。こうなると、狭窄の程度によって全身の臓器に赤血球を届け酸素を運搬させることができなくなってきます。その結果、全身の臓器にさまざまな影響が及びます。

動脈硬化になると血管はどのような状態になるのか教えてください

動脈硬化が起きると、いくつかの要因が組み合わさって血管の内側の壁が傷み、そこに脂肪や炎症反応が蓄積していきます。動脈硬化は次のように進みます。

血管の壁が高血圧や糖尿病、脂質異常症、加齢などの要因で傷む

傷んだ血管壁にLDLコレステロールが入り込み、脂質の塊(プラーク)として沈着する

血管内に入り込んだ脂質や傷んだ組織に免疫細胞が集まり、さらにプラークが大きく成長する

できたプラークが大きくなると、血管の内腔を狭めて血流が悪くなる

さらにプラークが破れて血小板が集まると血栓(血の塊)ができ、一気に血管が詰まる

なぜ動脈硬化が起きるのですか?

動脈硬化は、血管が傷つくことで起こります。動脈硬化は加齢で進行しますが、基礎疾患があるとさらに発症、進行しやすいです。動脈硬化を進展させる代表的な基礎疾患は次のとおりです。

高血圧

糖尿病

脂質異常症

肥満・メタボリックシンドローム

慢性腎臓病

これらの疾患をお持ちの方は、疾患の治療を継続することが重要です。

参考:『疫学研究から探る動脈硬化性疾患リスクとは?~動脈硬化性疾患をエンドポイントとした久山町研究のスコアについて~』(日本内科学会雑誌第112巻第2号)

動脈硬化の自覚症状とチェックポイント

動脈硬化の自覚症状とチェックポイント

動脈硬化になる可能性があるのはどのような人ですか?

動脈硬化になりやすい方は、高齢の方や男性、閉経後女性など年齢や性別の特徴があるほか、先述の特定の基礎疾患などが、動脈硬化の原因になることが知られています。

さらに、動脈硬化を起こしやすい方には、いくつか共通する生活におけるリスク因子があります。

喫煙

高脂肪・高カロリーの食事

運動不足

過度の飲酒

慢性的なストレス

また、両親や兄弟姉妹に心筋梗塞や脳卒中の既往があると、遺伝的に動脈硬化を起こすリスクが高いといえます。

参考:『疫学研究から探る動脈硬化性疾患リスクとは?~動脈硬化性疾患をエンドポイントとした久山町研究のスコアについて~』(日本内科学会雑誌第112巻第2号)

動脈硬化に自覚症状はありますか?

動脈硬化自体に自覚症状はほぼありません。このため、進行に気が付きにくく合併症にいたってしまう例もあります。

動脈硬化で自覚症状を感じにくい理由を教えてください

動脈硬化で自覚症状を感じにくい理由は、動脈が硬くなることで生じる痛覚がないためです。また、動脈は全身に存在し、動脈硬化自体に特異的な症状もありません。

血液検査の結果で動脈硬化の可能性の有無を確認できますか?

血液検査の結果で動脈硬化の可能性の有無を確認することは難しいです。ただし、腎臓など細い血管の集合体である臓器の障害が血液検査の結果とらえられることがあり、その場合はこの限りではありません。

配信元: Medical DOC

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