<内観・シート>
余裕の広さで快適な車内
前席は、実に現代的ですっきりとまとめられている。操作はタッチパネルのモニターで行えるが解説も映されたりと、クルマの操作パネルというよりタブレットを使っているかのような気分になる。

クルマを始動させるスイッチもなく、シートに座るとセンサーでパワーオンになるようだ。いわゆるシフトノブはセンターコンソールではなく、ステアリングコラム(レバー)にあるのも、軽トラやバンの商用車のシフトを連想させられ、なにやら懐かしい感じにも。

収納は豊富だ。助手席前には広いトレイ上のスペースがあるし、ドリンクホルダーはセンター下部から出現する。センターのモニターとステアリングの間には、2つのUSBポートとワイヤレスチャージが可能なポケットが装備されている。
おもしろいのはセンターコンソール。取り外しができ、外すとウォークスルーが実現可能。また後部に引き出し式のボックスがあり、後席使用時の収納が大幅に増えることになるのは、うれしい。



このLWB仕様は、2-3-2の3列シート7人乗り(NHBは2-2-2の6人乗り)。シートはクルマの性格として、ホールド重視のタイプではないが、乗り心地がしっかりしているのはさすがだ。


室内床面にセンターの張り出しがなくフラットなのはEVならではだが、それも相まってさらに広さを感じる。
ぬかりなしの3列目に注目!
3列すべてにおいてスペースは広く、余裕がある。大人数での移動も快適だ。
特に3列目は特筆もので、収納ポケットやUSBポートも装備。かつスライドまでする! 補助的な使用ではなく、快適な常時乗車を考慮した設計になっていると感じた。


ちょっとしたデザインのあそびに思わずほっこり

ペダルをよく見ると、マークがデザインされている。電気自動車だけに、オーディオの「再生」「一時停止」のマークなのもしれない。実はこのクルマには、他にもちょっとしたマークやデザインが施されていて、思わず微笑んでしまうことがある。探してみるのもおもしろい。
<ラゲッジ & シートアレンジ>
フラット面ができあがる設計がすばらしい






注目はラゲッジルームだ。
3列目を倒すと、広大なフラット面が出現する。実測してみたが、最後部から2列目シートまでの床面だけでも約200cm。そこから1列目のシート後端までは、まだスペースがあり、240cm強あった。
約170cmの人間が寝てみたが、足を伸ばしても完全に余裕で収まる。車中泊もバッチリなサイズといえるだろう。ちなみに天井までの高さは実測で約93cm、横幅は約133cmほどだった。
特筆したいのは、ただ広いのではなく、面が完全にフラットになることだ。シート間は少しの隙間ができるが、車中泊の実用上は問題ないと思う。それより、デコボコや斜めな箇所がなく、きれいにフラットになることが、すばらしいと思う。
特に2列目シートは、たたむと完全に床面と平行・フラットになるのだ。さらに付け加えたいのが、このたたんだ状態でロックされること。これはなかなか見られない仕様だ。床面と平行の状態でかつロックされるので、完全にフラットな状態が維持されることになる。細かい話かもしれないが、大いに評価したいポイントだ。

キャンプ道具を積んでみた
ちなみに、実際にキャンプに行く場合の道具を一式すべて積んでみたが、下の写真のとおり余裕である。

また、後部のボードも、そして3列目も丸ごと取り外すことができるので、さらにフレキシブルな荷室の使い方が広がる。

