蚊に刺されても痛くないのはなぜ? 痛くない注射の作り方|ろう

蚊に刺されても痛くないのはなぜ? 痛くない注射の作り方|ろう

発明のヒントは生きものから  蚊に学ぶ、痛くない注射の作り方

「痛くない注射があったらいいのに……」なんて思ったことはない? 世界中の子どもたち、いや、もしかしたら大人の中にも、注射が嫌いって人はたくさんいるかもしれないね。

 

さて、そんなみんなに、とってもうれしいお話。実は、痛くない注射を作るための研究があるらしいんだ。研究者たちは、吸血生物の代表である「蚊」に注目した。蒸し暑い夜、どこからともなくやってきた蚊たちは、人間たちに気づかれないように、細~い針を刺して人間の血を勝手に吸っていく。そして、バレないうちに飛んで行ってしまうんだ。「刺されたところがかゆいし、最悪!」 って思うかもしれないけれど、ちょっと待って。この刺されても痛くない針の秘密、知りたくない?

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研究者が、拡大レンズで調べたところ、なんと蚊の針は1本に見えるようで7本あって、そのうち3本が髪の毛の太さよりも細いものだった。この3本のうち両端の2本のギザギザした針を、交互に皮膚にスッと差し込んで、血を吸うための針を、最後に奥に差し込む。この仕組みを真似してみたところ、痛くない注射の開発に成功したんだ!

 

他には太いミミズのような見た目の「ヒル」も注目されている。山登りの途中、気づかないうちに血を吸われていて、下山してからやっとその存在に気づくほど、痛みを与えずに血を吸うヒル。実は口元なる小さな歯で皮膚に切込みを入れ、そこに吸盤のように張り付いて血をチューチュー吸っているんだ。こうすれば、人間が動き回っても簡単には落ちない。この仕組みを利用して、採血用の道具が海外で作られたんだって。

 

こうした目線で、生きものを見てみるって面白いよね。「なんで注射をされたら痛いのに、蚊に刺されても痛くないんだろう?」なんて、ちょっとした疑問から、新しい発明が生まれるかもしれないよ!

配信元: 幻冬舎plus

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