●義母が新しいアカウントで投稿してしまう前に
──アカウント削除後も、再び新しいSNSで写真を公開されるおそれがある場合、何か予防策はとれますか。
まずは明確な意思表示をすることが肝要です。その際には、SNS投稿の危険性や、子どもの権利を侵害する可能性があることを具体的に伝えるとよいでしょう。
ただ、義両親との関係で強く言いづらい場合もあります。そのようなときは、今回のケースのような記事を読んでもらう方法も考えられます。
また、弁護士に依頼して書面を出してもらうことも可能です。内容証明のような強い形式ではなく、手紙に近い内容でも、弁護士名が通知されることで、一定の効果が見られるケースもあると思います。
それでもなお投稿される場合は、SNS運営会社への通報・削除依頼のほか、弁護士に相談して削除命令の仮処分を申し立てるなど、法的措置を検討することも必要になります。
【取材協力弁護士】
松本 典子(まつもと・のりこ)弁護士
歌舞伎町でキャバクラ嬢として働いているときに弁護士を志す。国際基督教大学教養学部理学科生物学専攻卒業。予備試験経由で司法試験合格。東京弁護士会所属。企業法務を中心に、男女問題、相続、刑事事件等幅広く取り扱う。現在はテーマパーク業界を中心とした横断的な法律問題や個人情報保護に注力している。最近の趣味は、筋トレと有酸素運動。ベストボディ・ジャパン2025ジャンル別・職業別東日本大会・士業部門第3位。
事務所名:松本中央法律事務所
事務所URL:https://www.m-laws.jp/

