自ら、修羅場となる復讐劇を実行した英麻。夫と不倫相手である女先輩・綾里がいるホテルの部屋に、ついに突撃する。現場を押さえ綾里を追い詰めた英麻だが、綾里からの発言は最低なことばかり。そんな最低な彼女に、流石の浩太も引いてしまう。この不倫劇に、英麻はどう終止符を打つのかー。
自ら仕立てた不倫現場に突撃した妻
綾里「え…?」
不倫相手の妻の登場に、顔が強張る綾里さん。デートに胸をふくらませて来たのでようが、残念でしたね。始まるのは私からの反撃です。私は部屋へと足を進めながら、彼女に迫ります。
英麻「あなた、綾里さんですよね。浩太には妻子がいると知っていましたよね?本当に常識知らずな先輩でびっくりしましたよ。ホテルまで来て、ちょっと期待しちゃいました?」
綾里「あなたが英麻さん…?」
英麻「そうです。今日はけりをつけに来ました」
そう。今日を迎える日までに、私は今後のことを決めていました。まずは綾里さんに怒りを吐き出すこと。そして浩太とも離婚をする。シングルマザーは容易ではないでしょうが、信用できない人と一生一緒にいるよりマシです。
英麻「綾里さん。私に言うこと、あります?」
半泣き状態で前髪をかき上げ、髪がボサボサになるまでかき回した綾里さんは大きくため息をつき、私を睨みました。
綾里「奥さん?ほんとこすいことするのね。浩太がかわいそう。こんな奥さんだから浮気するんだと思いますけど?」
英麻「はい?」
綾里「こんな色気も艶もない女を傍におきたい?あたしも子どもがいるけど、ちゃんと自分のケアはしてるのよ」
何を言うかと思えば、綾里さんは開き直って私をバカにしはじめました。確かに私は平凡な女です。綾里さんのように美人でもなければ煌びやかでもありません。自分にかけるお金があるならば、全部子供達や家庭のために回します。この女にはこの価値観はわからないでしょうけど。
最悪な女
英麻「自己愛も承認欲求もすごいですね。もう夫のことは好きにしてください」
浩太「英麻、俺は…」
綾里「いいじゃんこんな女捨てたら。想像より遥かにあくどいね」
本当に、どの口が言っているんでしょうか。まぁ、思っていたことを吐き出せてスッキリしたので、あとはこれで全てを終わらせるだけです。
英麻「浩太、離婚の話はこのあと進めましょう。この自己愛女と再婚するなり好きにしたら?」
既に私の名前が書かれた離婚届を目の前に差し出すと、浩太の手は震えていました。綾里さんは乗り気で、浩太に早く名前を書くように促します。それはそうです、これで浩太が自分のものになると思っているんでしょうから。
本当に、第一印象から最後の印象まで、最悪な人でした―――。

