
早乃あかり(@akari238ffm)さんは、ブログに『娘のADHD疑惑・検査診断していない理由』を公開し、子育て世代の読者の間で話題になっている。勉強も運動もよくできる長女だが、ある行動がきっかけとなり、母親がADHDを疑い始めたというエピソードだ。作品誕生の背景や子どもたちの行動をどう受け止めてきたのかについて、早乃さんに話を聞いた。
■作品を描くきっかけになった日々



Instagramでエッセイ漫画を描いてみたいという思いから始まった本作。早乃さん自身、子育てが非常に大変だった時期があり、そのときの気持ちを忘れたくないという思いがあったという。近年ADHDについて学ぶ機会が増え、発達特性への理解が深まったことも大きかった。実体験をもとにしつつ、読みやすくするため一部フィクションを交えている。
■子どもの“困りごと”に気づきながら向き合ってきたこと
ASDの息子・リクは小さいころとてもおとなしく、「いい子」に見えたが、振り返ると本人が困っていた場面も多かったという。一方で長女サユミには、「こうあるべき」という親の考えを押しつけてしまった部分があったと振り返る。
今は2人それぞれの特性や好きなことを尊重し、「みんなと同じ普通」に合わせるのではなく、その子が伸びる環境づくりを意識していると話す。
■一見“優等生”でも見逃せなかった違和感
サユミは幼いころからじっとしていられず、1歳の頃から走り回っていた。小学生になると成績も運動も優秀で、発達障害とは無縁と思っていたが、忘れ物や不注意が多く、毎日注意してはぐったりすることもあった。当時は「なぜできないの?」と思ってしまったが、発達障害への理解が進むうちに、「勉強ができてもADHDの子はいる」と気づけたという。
■ADHDを疑った行動と、今の受け止め方
同時に複数の音や画面を扱うなど、一つのことに集中しづらい様子や、声をかけた直後に傘や鍵を忘れるなど、特徴的な行動が続いていた。以前はイライラすることも多かったが、今では「また出た〜!」と笑って受け止められるようになり、親子ともに心が軽くなったという。
■同じ悩みを持つ読者へのメッセージ
早乃さんは、発達障害は「誰にでもある特性が強く出ている状態」だと捉えている。自身にもASDやADHDの傾向があり、「リクに似ている部分が多い」と気づいたことで、息子への理解がより深まったと話す。そして、「時代も環境もどんどん便利になる。子どもたちは思っている以上にしっかりしているし、なんとかなる」と、あたたかい言葉を贈ってくれた。
本作では、発達特性のある子どもたちとの日常がリアルかつコミカルに描かれている。ぜひ一度読んでみてほしい。
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