前科8犯の被告人に実刑 通勤電車で痴漢、所持品には性玩具「故意ではない」主張は退けられる

前科8犯の被告人に実刑 通勤電車で痴漢、所持品には性玩具「故意ではない」主張は退けられる

●犯行当日、性玩具を所持

さらに被告人は事件当日、性玩具の「ピンクローター」を携帯していた。これについては「前日、友人にもらったもので、そのまま持っていた」と説明。「使うつもりだったのでは」と問われると「違います。痴漢の意図はありません」と否定した。

検察側からは「股間が当たっていた認識は?」と問われると、「あります」と答えたが、「当たった状態で動かしたのか?」という質問には「故意はない」と述べた。

●治療に通う約束も守れず

被告人は常習的に痴漢を繰り返しており、前回裁判では治療の必要性について自身でも言及し、「病院に通う」とも話していた。しかし、判決後は一度も通院していなかった。

その理由を問われると、「服役中の家賃は借金になっている。そのため、(借金返済を優先して)通えなかった。借金がなくなれば通いたい」と述べた。

痴漢行為をしないため「電車を利用しないつもり」とも語ったが、実行できていない。「本気度」を聞かれると、「経済的な問題を無視すれば、一切、電車を使わないつもりです」と答えた。

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