階段を登ると太ももが痛む原因

ここまで太ももが痛む原因や筋肉の構造についてご紹介しました。
それでは、どうして階段を登る際に太ももが痛むのでしょうか。
太もも前側の痛みで考えらえる原因
以下では太もも前側の痛みについて解説します。
大腿神経痛(だいたいしんけいつう)
大腿神経痛とは、腰から太ももに伸びる大腿神経が圧迫・損傷されることで、太ももの前側に痛みやしびれ、感覚の鈍さが現れる状態を指します。
症状は電気が走るような痛みやジンジンとしたしびれなど、患者さんによって異なり、安静にしていても治まらない場合があります。
原因として考えられる病気は以下のとおりです。
腰椎椎間板ヘルニア:腰の神経が圧迫され、脚の付け根から膝にかけて鋭い痛みを引き起こします。
腰部脊柱管狭窄症:歩行中に痛みやしびれが強くなり、休むと軽減するのが特徴です。
糖尿病性神経障害:高血糖による神経ダメージが原因で、左右対称に痛みが出ることがあります。
妊娠による圧迫:お腹の成長に伴い大腿神経が圧迫され、痛みやしびれが発生することがあります。
大腿四頭筋炎症
大腿四頭筋炎症とは、大腿四頭筋に過度な負荷がかかり、炎症を起こす状態を指します。
なかでも膝上や股関節周辺に痛みが出る傾向があり、運動をすると痛みが増し、安静時には軽減するのが特徴です。
大腿四頭筋は、立つ・しゃがむ・立ち上がる・ジャンプ・踏ん張る・キックといった動作に深く関与するため、スポーツや長時間の歩行で酷使すると炎症が起こりやすくなります。
また、急激な運動やウォーミングアップ不足も炎症を引き起こす要因となります。
太もも裏側の痛みで考えらえる原因
以下では太もも裏側の痛みについて解説します。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰から足先まで伸びる坐骨神経が圧迫されることで発生する痛みやしびれのことを指します。
主にお尻から太ももの裏、ふくらはぎ、足先にかけて症状が現れ、ピリピリと電気が走るような痛みや、鋭く刺すような痛み、鈍痛などが特徴です。
原因としては、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、梨状筋症候群などが挙げられます。
軽度であれば消炎鎮痛剤やストレッチ、運動療法で改善が見込めますが、重症化すると歩行困難や排尿障害を引き起こすこともあります。
肉離れ
肉離れとは、筋肉が急激に引き伸ばされたり、収縮したりすることで筋線維が損傷する状態を指します。
なかでもハムストリングス(太ももの裏の筋肉)は肉離れを起こしやすく、ダッシュやストップ、急なターン動作などが原因となります。
また、肉離れは再発しやすいため、リハビリやストレッチをしっかり行うことが大切です。
太もも内側の痛みで考えらえる原因
以下では太ももの内側の痛みについて解説します。
閉鎖神経痛
閉鎖神経痛とは、骨盤の奥を通る閉鎖神経が圧迫され、太ももの内側に痛みやしびれが生じる神経障害です。
例えば、長時間座る習慣がある人や、脚を組む癖がある人に起こりやすい傾向があります。
股関節内転筋群炎症(こかんせつないてんきんぐんえんしょう)
股関節内転筋群炎症とは、股関節の内転筋群に炎症が生じ、太ももの内側に痛みを引き起こす状態を指します。
内転筋は、足を閉じたり、前後のバランスを整えたりする役割を持っており、日常生活の動作やスポーツで頻繁に使われる筋肉です。
太ももの痛みを軽減するストレッチ方法

太ももの痛みが生じた場合、以下のようなストレッチがおすすめです。
大腿四頭筋のストレッチ
大腿四頭筋を柔軟に保つことで、膝や股関節への負担を軽減し、太ももの前側の痛みを和らげます。
以下のストレッチを実践してみましょう。
立位で行うストレッチ
1.壁やイスに手を添え、バランスを崩さないように立つ。
2.片足の膝を曲げ、足首を手で持って後ろに引く。
3.太ももの前側がしっかり伸びるのを感じながら、15〜30秒キープ。
4.反対側も同様に行う。
うつ伏せで行うストレッチ
1.うつ伏せになり、片足の膝を曲げてお尻に近づけるように手で持つ。
2.上半身はリラックスしたまま、太ももの前側を伸ばす。
3.20秒×3セット繰り返す。
無理に反動をつけず、ゆっくりと行うことが大切です。
毎日続けることで柔軟性が向上し、痛みの予防につながります。
ハムストリングのストレッチ
ハムストリングスは、太ももの裏にある筋肉群で、柔軟性を高めることで膝や腰の負担を軽減し、怪我の予防にもつながります。
座って行うストレッチ(長座体前屈)
1.床に座り、両足を前に伸ばす。
2.つま先に向かってゆっくり体を前に倒す。
3.太ももの裏が伸びるのを感じながら15〜30秒キープ。
4.無理せず、自身の届く範囲で行う。
立って行うストレッチ(ヨガ風)
1.立った姿勢で片足を前に出し、膝を軽く曲げる。
2.もう一方の足を後ろに引き、腰を少し落とす。
3.息を吐きながら後ろ足に重心を移し、前足のハムストリングスを伸ばす。
4.各足10回ずつ繰り返す。
どのストレッチも反動をつけずに行い、心地よい範囲でキープすることがポイントです。
内転筋のストレッチ
内転筋(太ももの内側の筋肉)は、股関節の動きをスムーズにし、姿勢の安定にも重要な役割を果たします。
柔軟性を高めることで、太ももの内側の痛みや違和感を軽減できます。
座って行うストレッチ(バタフライストレッチ)
1.床に座り、両足の裏を合わせる。
2.両手で足首を持ち、息を吐きながら上体を前に倒す。
3.無理せず、心地よいところで10秒間キープ。
4.ゆっくりと元の姿勢に戻す。
立って行うストレッチ
1.両足を肩幅よりやや広めに開く。
2.片足の膝を曲げ、反対の足の内ももをしっかり伸ばす。
3.伸ばしている側の足の付け根を手で押さえると効果的。
4.左右各20秒ずつ行う。
これらのストレッチを習慣にすることで、内転筋の柔軟性を向上させ、股関節の可動域を広げることができます。
無理のない範囲で行い、継続することが重要です。

