60代で認知症を発症した祖母の介護…限界を迎え、施設入所が決まるまでの家族の葛藤【体験談】

60代で認知症を発症した祖母の介護…限界を迎え、施設入所が決まるまでの家族の葛藤【体験談】

わが家の雰囲気を激変させた出来事が、祖母の認知症でした。家族への負担が増し、その影響は孫である自分にも及びました。祖母の介護は思いのほか大変で、家族のストレスは増すばかり。介護施設への入所が決まるまでは、先行きの見えないつらい日々でした。   

60代で認知症になった祖母 

祖母が認知症を患い、孫の自分は大変な思いをしました。祖母は60代半ばくらいから物忘れが激しくなり、また人をよく疑うようになったのです。物がなくなれば決まって孫の自分が疑われて、いつもストレスをため込んでいました。

祖母が70歳近くになると本格的に認知症が進行してきて、粗相をしたり、夕食を何度も食べようとしたりするなど、日常生活に相当な支障が生じるように。自立した生活を送れなくなると、必然的に家族の誰かがサポートするしかありません。

これが思いのほか大変で、自分のことだけで精一杯なのに祖母の面倒まで見ることになり、家庭の雰囲気が劣悪になっていきました。祖母は幼児より体が大きいため、子どもの面倒を見るより大変でした。改めて介護士の方の大変さを実感しました。

施設入所が決まったときの安堵感    

当初は金銭的な問題から、祖母を介護施設に入所させる考えはなかったのですが、家族のストレスがピークになりつつある中で、施設入所は避けられませんでした。しかし、少子高齢化の影響もあって、どの介護施設も混雑しており、すぐには入所できない状況でした。いつ入所できるかわからない状態での自宅介護は、家族にとって大変なストレスとなり、それが原因で喧嘩も増えました。

そうした先行きの見えない生活を続けていたからこそ、入所が決まったときの喜びはひとしおです。入所前の祖母は認知症が著しく進行し、家族の会話の内容すら理解できない状態でしたが、なぜか介護施設に入所することについては理解していたようです。どこにも行きたくないと話していたので、どこかに連れて行かれると察していたのでしょう。

配信元: 介護カレンダー

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