ハイブランドを避ける富裕層のタイプとは?
反対に、先祖から資産を引き継いでいる「バトンタッチリッチ」、世帯年収が1,500万円以上の「インカムリッチ」、株式や不動産といった保有資産が多い「ストックリッチ」などは、ハイブランドを身につけるにしてもあまりロゴの目立たないシンプルなデザインを好んで選ぶ傾向があります。それこそ一見すればユニクロにも見えそうな、シンプルで無駄のない着こなしをされている方が多いように感じます。
お金を持っていることを人に見せつける必要がない・興味がない・意味を感じない・もったいないと思う志向タイプの富裕層ほど服装はシンプルになるのかもしれません。富裕層とひと言でいっても、積極的に消費する方と、逆にコツコツと資産形成をする方に分かれるので、洋服をはじめとした消費行動に対する感覚値にも大きな違いが見えますね。しかし、いずれのタイプの富裕層であっても共通しているのは、投資思考が強いというところです。そのモノや体験をお金で買うときは、支払った金額以上のメリットが返ってくるかを重要視しています。それはたとえ3,000円のTシャツ一枚を購入するのでも同様に、その金額に見合うだけの価値を感じるかどうかをじっくり考えた上で購入します。
富裕層がユニクロを好むもう一つの理由
富裕層がユニクロを好むのは、服の組み合わせに困らないシンプルなデザイン、値段以上の高い機能性と耐久性で、普段着としてもっとも使いやすいからというところにあります。そして、もう一つの理由は「服装を考えるエネルギーを使わなくて済むから」です。
お金持ちや天才らしい思考の結果、服装が究極的にミニマルになった人の代表といえばスティーブ・ジョブズですよね。スティーブ・ジョブズも黒のハイネックにデニムという、毎日同じ服装を身につけていましたが、仕事を第一優先と考える富裕層の多くは、生活面の他のことに思考エネルギーを取られるのが時間のムダと考える傾向があります。そもそも「あの人、毎日同じ服着てるよ」なんて、他人にささやかれることに興味がありません。そんなことを気にする暇があるなら仕事をしていたいと考えるはず。
そうしたある種、ワーカーホリックのような考えを持つ人たちにとって、ユニクロの服は無駄がなく、都合の良いブランドなのでしょう。

