夜にも関わらず、母親に「こうたくんの家に泊めてもらえ」と言われ訪ねてきた息子のお友達。もしかして母親からネグレクトを受けているのでは?と勘付いた主人公・ゆかこは悩んだ末、自分一人では解決できないと息子たちの担任の先生へと相談しに向かうのでした。
ともやくんの小さな背中が切なくて…
ともやくんは、しょんぼりとした表情で玄関を出ました。
2人で夜道を歩きながら、私は「ママのお客さんて誰なの?」と聞くと「わかんない」というともやくん。それからは、私は何も言えなくなってしまいました。
マンションのエントランスにつくと、ともやくんは「ありがとう」と言って、オートロックを開けて中へ入っていきました。私はその小さな背中を、見えなくなるまで見送りました。
翌朝。私は、出勤前の夫に事情を相談し、小学校に相談することにしました。親同士でのやりとりより、学校を挟んだ方がもめないだろうと思ったのです。
私は担任に連絡し、ともやくんの母親との昨晩のやり取り、そして、それ以前のともやくんの気になる行動について話しました。そして、一番伝えなければならない核心へと踏み込みます。
一番の協力者は担任の先生
「ともやくん、休日のお昼ご飯を用意してもらえなかったり、夜に1人で家の外に出されたりしています。これってネグレクトではないでしょうか」
私の話を、先生はじっくり聞いてくれました。
「詳しく教えてくださって、本当にありがとうございます。それは…私たち学校としても、放っておけない問題です」
先生は、すぐに動いてくださいました。
「ちょうど今月は家庭訪問があります。私の方から、まずはともやくんのお母さんに話を聞きますね」
先生の誠実な対応で、私は少しだけ安心できました。それから数週間がたったある日。先生から電話がかかってきました。
「ともやくんの件で、ご報告があります」
先生の声は、以前よりも、どこか張り詰めた印象を受けました。家庭訪問で、先生がともやくんママに事情聴取をした結果、私の懸念は、残念ながら、的中してしまったようです。

