
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、webアクションに掲載中の読み切り漫画『最上家の忌日(著・界賀邑里)』をピックアップ。
2025年8月13日に作者の界賀邑里さんが本作をX(旧Twitter)投稿されたところ、多くの「いいね」と共に多くの反響コメントが寄せられた。本記事では界賀邑里さんにインタビューを行い、本作について語ってもらった。
■訃報を受けて実家に集まる兄弟に降りかかる怪異

霙が降る寒い夜、長男の最上市(モガミイチ)は弟、吟司(ギンシ)の遺体を実家に連れて帰った。最上家には長男のイチを先頭に2人の妹と2人の弟がいるが、吟司が亡くなった今、最上家は4人兄弟となってしまった…。吟司の訃報を受けて次々と実家に帰ってくる弟妹達。
吟司の遺体が眠る実家では、一人ひとりが奇怪な出来事に襲われる。そして居間に安置した吟司の遺体が忽然と消え…。最上家の兄弟たちに次々と襲い掛かる怪異に「ゾワっとした」「ひぃ、こぇー」「恐怖心をあおられる」「理由も解決もしない呪い…たまんねえ」など多くの反響が寄せられている。
■作者・界賀邑里さん「現実と地続きの“違う現実の世界”へ迷い込む」

――『最上家の忌日』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
担当の双葉社の大石さんから「ホラーの読み切りを」とお声かけいただいたのがきっかけです。
大石さん自身もホラー映画などに詳しく、割とスムーズにイメージが固まり企画が進みました。
“ヒトコワ”ではなく“幽霊的な怖さのホラーを”というご依頼も自分の作風と相性が良かったと思います。
――本作で特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
冒頭の実家に兄妹が集まり、霙(みぞれ)が降る夜のシーンは後半で霙が降る気温以上に家が寒くなってしまう異常現象へのフリだったり、兄妹が遭遇する怪奇現象の行く末が冷たく暗いものになるというイメージと合い好きです。
留守番をする晶と鈴理が怪奇現象に遭遇する場面で兄弟仲がちぐはぐであまり良好ではないのも、「家族でも一枚岩ではない」という部分を出したかったので個人的に好きな部分です。
次男の死を発見するシーンは単純に“ホラー物語の中の死に様”として個人的に気に入っています。
過剰に死に様を盛らないけど不安を誘う薄暗い感じが出てるのでは…と思います。
――界賀邑里さんが描くホラーシーンは怖いと同時にすごく惹きつけられます。ホラーシーンのこだわりがあればお教えください。
変死体ドーン!怖いでしょ?みたいなのは極力避けて描いてます。
ホラーでもなるべく品よく叙情的に…という感じでしょうか。
ピントが合わない眼鏡で見た景色や逆光でよく見えない顔のように、読み手が想像できる余白も極力盛り込めるよう意識しています。
――界賀邑里さんはホラーの作品を多く手掛けていらっしゃいますが、ホラーの魅力はなんだと思われますか?
「ホラーの魅力はこれ」と端的に表現できないのですが、現実と地続きの違う現実の世界があり、誰もがそこへ到達、あるいは迷い込む可能性があること。
そこには探求心や好奇心を掻き立てられるもの、破滅や破壊の罠がたくさん仕掛けられた遊園地のようだと思います。(楽しい人にはめちゃくちゃ楽しい)
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
いつも作品を読んでくださる皆様、初めて読んでくださった皆様、拙作を気に留めてくださりありがとうございます。
まだ寿命が尽きるまで時間がありそうなので「できる限り作品を作っていければな」と思っております。
気が向いたら応援よろしくお願いいたします。

