食物繊維を過剰摂取すると現れる症状

下痢
食物繊維は、食品から摂るかぎり、過剰摂取の心配はありませんが、摂取量が多いと排便頻度が高いことが報告されています。また、サプリメントなどの健康食品で単一の食物繊維を多量にとることで下痢を起こすことがあります。
便秘・腹部膨満
一般的に食物繊維の摂取は便秘対策になるといわれていますが、不溶性食物繊維が多い食べ物を食べ過ぎると、便が硬く排泄しにくく便秘の原因になりやすくなります。また、便の量が増え腸を圧迫することで腹部膨満や腹痛の原因になるともいわれています。食物繊維は水分を吸収して便を柔らかくする働きがあるため意識して十分な水分補給を心がけましょう。また、特定の食品に偏らず、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランスよく、なるべく多くの種類の食品を組み合わせて摂るようにしましょう。
ミネラル不足
通常の食生活で食物繊維を摂り過ぎることはほとんどありませんが、サプリメントなどで多量に摂り過ぎると、鉄やカルシウム、亜鉛などミネラル等の吸収を妨げることもあり注意が必要です。日常的に玄米食など摂られている方は、雑穀米など種類や頻度を替えてみてはいかがでしょうか。
食物繊維が不足すると現れる症状

便秘・痔
食物繊維が不足すると、便のかさが減り、腸が刺激されにくく動きが悪くなることで便秘になりやすく、硬い便を出すため必要以上にいきむことで痔につながりやすくなります。穀物や豆類など不溶性食物繊維は、便のかさを増やし腸の動きを活発にし排便をスムーズにする働きがあり、海藻や果物など水溶性食物繊維は便を柔らかくする働きがあります。また、水分が不足すると便が硬くなるため、こまめな水分補給も重要です。症状が落ち着かない場合は消化器内科、胃腸科、肛門科または消化器外科を受診するとよいでしょう。
生活習慣病発症リスク増加
食物繊維が不足すると、肥満や脂質異常症、糖尿病、高血圧などの生活習慣病を発症するリスクが高まることが分かっています。
特に水溶性食物繊維には、糖や脂質の吸収をゆるやかにし、血糖値や血中コレステロールの上昇を抑える働きがあります。また、腸内で発酵してつくられる短鎖脂肪酸(酢酸・プロピオン酸・酪酸など)が、血圧や脂質代謝の改善に関与することも報告されています。
これらの作用により、食物繊維の摂取量が多い人ほど、肥満や糖尿病、脂質異常症、高血圧などの発症リスクが低い傾向があるとされています。
腸内環境悪化で発がんリスク上昇
食物繊維が不足すると、腸内でつくられた有害物質(発がん物質)が長く留まることで腸内環境が悪化し、発がんリスクが高まります。食物繊維の摂取量が多いほど、乳がん、胃がん、大腸がんの発症リスク低下の研究報告があります。不溶性食物繊維は、腸の働きを刺激して腸内に発生した有害物質(発がん物質)の排出を促す作用があるため積極的に摂ることを意識しましょう。

