今、江戸落語を代表する若手真打筆頭!柳亭小痴楽 12月3日音更町文化センター「落語独演会」をお見逃しなく!

今、江戸落語を代表する若手真打筆頭!柳亭小痴楽 12月3日音更町文化センター「落語独演会」をお見逃しなく!

大好きな北海道は「家族を引き連れて」

― 北海道の思い出は?

小痴楽:落語会の思い出ももちろんありますが、それ以上に、僕の父が四季折々に家族旅行へ連れて行ってくれた思い出が強く残っています。どの季節に訪れても「食べ物が美味しい」と感じていました。夏の札幌大通公園で、おばあちゃんが屋台で売っているトウキビ(とうもろこし)が、ものすごく美味しかったことを覚えています。
中でも子供の頃から一番記憶に残っているのは、「冬の北海道の露天風呂」です。頭はキンキンに冷えているのに、体は温かいという体験は、まさに「芯から温まる」という言葉そのもので、忘れられません。20年以上経った今でも、その話はよくしています。

ただ一つ残念なのは、この世界(落語家)に入ってからは、真冬の北海道にあまり呼ばれないことです。12月に呼んでいただくことは滅多にありません。飛行機が止まってしまう可能性などもあり、雪が多いことも影響しているのでしょう。そのため、落語家になってからは北海道の冬を経験していないな、という思いがあります。

ー 北海道はお父上と過ごした大切な思い出の場所でもあると

小痴楽:父である五代目痴楽は、落語会に家族旅行を兼ねて僕らを一緒に連れて行ってくれました。東京生まれ東京育ちの僕にとって、子供の頃から全国各地の土地を感じられることは非常に楽しかったんです。
その名残で、僕も妻や子供を連れて様々な場所へ出かけています。独演会のスケジュールに前後の空き時間があれば、家族旅行を兼ねるようにしています。今度の音更町での公演も、1日に現地入りして家族と遊び、3日の公演に備える予定です。

札幌には家族と一緒に行きました。「札幌落語まつり」の際に、日程を調整して札幌入りし、小樽観光も楽しみました。翌日、僕は公演があったため、妻と子供は北海道大学で観光を楽しんで、さらに翌日は登別まで足を延ばして宿泊して帰京するというスケジュールでした。十勝地方は家族旅行では初めての訪問です。現在5歳になる私の子供に、真冬の北海道を経験させてあげられるのが、今からとても楽しみです。

(X「柳亭小痴楽」から)


― 師匠はやはり北海道と縁が深い!

小痴楽:はい、大好きですね。僕自身は東京生まれ東京育ちなので、地元を持っている方を羨ましいなと思っているのですが。勝手ながら、父が北海道生まれだからという理由で、北海道には一方的に地元意識を持ってしまっています(笑)
 
― 小痴楽師匠は北海道に縁が深いと一方的に思ってました(笑)

小痴楽:お客様にもそう思っていただけたら、北海道に定着できたら嬉しいですね。まるで「子供が帰ってきた」かのような感覚で会場に来ていただけたら、それほど嬉しいことはありません。

「七五三」で家族との時間を満喫したが…

― 近況では、お子さんの「七五三」に行かれたとか?

小痴楽:先日、七五三に行ってきました(笑)。丸一日まるまる休みが取れることはほとんどないので、とても嬉しかったです。家族との時間を作るには、やはり他の用事とくっつけて行くのが大切ですね。

七五三の思い出ですが、うちの兄のところにも子供が二人いるんですが、共通の習慣があります。それは、父が私たち兄弟の七五三の写真を撮ったのと同じ神社で撮影することです。
僕や兄が着ていた着物を、甥と私の息子も着用しました。これは四代目・痴楽師匠の着物で、緑色の色紋付を子供用に仕立て直した紋付袴です。その着物を子供たちに着せて、さらに、当時父が着ていた着物と袴を、今度は僕と兄が着て撮影をする。何代も同じ場所で写真を撮るということを続けてきました。

ところが今回僕が間違えまして…。兄は細かい性格なんですが。息子と僕の立ち位置が、父と僕の立ち位置とは逆で(笑) 兄が「この写真、逆だよ」と。「せっかく撮ったけどこれは逆だ」と。それで「やってしまった!」とうちの母に伝えたんです。そうするとうちの母は

「お兄ちゃんの七五三の写真は外で撮ったけど、あなたの時は面倒だったからスタジオで撮ったの。だから、もともとこの写真自体撮っていないの」

と言うんです。実に「雑でいい加減な親だなぁ」という感じです(笑)

ー 大らかさですね(笑)

配信元: SODANE