【具合が悪くても休めない…】母親の半数以上が「体調不良でも家事・育児」一方父親は「配偶者が対応」が6割超

順天堂大学医学部教授 小林 弘幸医師からのコメント

看病中の親は、子どもを守ろうとする意識から強い緊張状態になります。このとき、体の働きをコントロールする自律神経のうち「交感神経」が優位になりますが、子どもの回復に安心した瞬間に「副交感神経」が急に優位に転じることで、自律神経のバランスが崩れやすくなります。その結果、免疫の働きが一時的に落ちる ― これがいわゆる「免疫の谷」であり、子どもの看病後に親が体調を崩す「時差だおれ」の一因と考えられます。

自律神経は「過度の変化」に弱いため、看病や育児、仕事などで緊張と弛緩を繰り返す「乱気流状態」の生活が続くと自律神経の統合力が低下し、慢性的な疲労につながります。そのため、看病後こそ意識的に休息をとり、自分の体のリズムを整えると同時に、「自分の体調を自覚する意識づけ」が大切です。日頃から「食事・運動・睡眠」の生活習慣を整えることが免疫維持の鍵になります。

また、看病だけでなく、家事分担や一緒に楽しく食事をすることなどによって、「オキシトシン(幸せホルモン)」が分泌され、腸の動きを助け、免疫機能の維持にも良い影響を与えます。孤独感やストレスが免疫を低下させるため、「共に支え合う習慣や意識」が、これからの家庭に求められる健康習慣であり、免疫を守る鍵だと思います。

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(マイナビ子育て編集部)

配信元: マイナビ子育て

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