肝臓がんの痛みの原因
肝臓がんでは肝臓に痛みを感じることはありません。では肝臓がんで現れる痛みはどのような原因で引き起こされるのでしょうか。
併発している肝臓の炎症によるもの
肝臓は代謝機能を果たす肝実質細胞(肝細胞)と、それを補佐する非実質細胞が集まってできている臓器です。肝臓の表面は滑らかな被膜で覆われて守られています。
肝実質細胞や非実質細胞がある部分には感覚神経が通っていませんが、被膜には感覚神経を持っている点が特徴です。肝臓がんを発症しているとき、肝臓は肝炎ウイルスやアルコールの攻撃を受けて慢性的な炎症を起こしている状態にあります。
炎症を起こした肝臓全体は大きく腫れ上がり、肝実質細胞や非実質細胞を覆っている被膜を圧迫します。被膜には感覚神経があるため、肝実質細胞や非実質細胞とは異なり痛みを感じることが可能です。こうして圧迫感を伴う痛みが発生します。
腹水やむくみによるもの
肝臓がんを発症しているとき、肝臓は肝硬変を起こしています。肝硬変になった肝臓は機能が落ちるため、血管内に水分を吸入する・留める手助けがうまくできません。すると体内で行き場を失った水分は、腹膜の下部・下半身のリンパ菅内に溜まります。
その結果引き起こされる症状が腹水・むくみです。腹水ではお腹に水が溜まることで、腹部膨満感と呼ばれるハリ・痛み・苦しさが感じられます。
肝臓がんの早期発見のために
自覚症状がほとんどないという肝臓がんを早期発見するために、できることはあるのでしょうか。
生活習慣の見直し
まずは肝臓の病気になりにくい身体作りをしましょう。以下のポイントに気をつけて生活習慣を見直してください。
規則正しい生活
十分な睡眠・休養
タンパク質を含んだバランスのよい食事
アルコールのセーブ
肥満改善
がんは生活習慣病です。毎日の生活を見直し発症リスクを下げましょう。
肝炎ウイルスの検査
肝炎ウイルスの検査は国の健康増進事業で、検査対象・制限の範囲内であれば自己負担なしで検査を受けられます。詳細は自治会の案内を確認しましょう。
肝炎ウイルスのキャリア数はB型肝炎で推定約110万~120万人、C型肝炎で推定約90万~130万人いるとされています。他人事と思わず、ぜひ検査を受けましょう。肝臓がんに進行する前に肝炎ウイルスの感染を発見できれば、肝炎の段階からの治癒・進行の予防が可能です。
リスクがある場合には腹部超音波検査の実施
血液検査の結果から肝臓がんが疑われたとき、以下のような画像検査が行われます。
腹部エコー
CT検査
MRI検査
肝臓がんであれば特徴的な造影パターンが観察できます。ほかにも針生検などの検査を経て診断を行うケースもあります。

