偏食に悩む親子を助けたい
よっちの目標は明確だ。
「もっと多くの人に届けたい。毎日の食事で困ってる親子を助けたくって」
保育士として、母として、料理家として。よっちの活動は多岐にわたる。だが、その根底にあるのは一貫して「偏食に悩む親子を助けたい」という思いだ。
食の悩みは、一日三回やってくる。「毎日二、三回あるじゃないですか。ご飯作りって。でも子どもにとってもその三回が苦痛だったら親にとっても悲しいし、料理を作る側にとってもとっても悲しい。それは保育士目線でも、親目線でもすごく思う」
「だからその三回を楽しくさせてあげたいなと思って。そのためにこの本を使って、悩んでる人の笑顔が増えたらいいなって思ってます」
よっちが生み出した造語に「カサハラ(かさましハラスメント)」がある。「家族のお腹をパンパンにして幸福度も爆上げさせ、みんなの心をわしづかみにする罪」。世の中にあふれる不幸なハラスメントではなく、みんなを幸せにする世界一素敵なハラスメント。よっちの料理哲学が、この言葉に凝縮されている。
11年間の準備期間を経て、よっちは今、多くの家庭に笑顔を届けている。偏食に悩んだ母としての経験、保育士として見てきた現場、そして「人と違う発想」という軸。それらが織りなす「節約かさまし料理」は、単なる節約術ではなく、家族の笑顔を作る技術だ。魔女の格好で爪痕を残しながら、よっちの挑戦は続く。
【よっち流・3つの哲学】
「人と違う発想」- 小学校での教えを軸に、誰もやらない料理を考える
「準備を怠らない」- 11年間レシピを蓄積し、人脈を築き続けた
「自力で動く」- プレスリリース、書店営業、地域との繋がりを自ら作る
よっち
かさまし料理家・クックパッドアンバサダー
SNSのフォロワーは15万人超!子どもの偏食がきっかけで、魚や野菜などの苦手食材を活用した"かさまし料理"をはじめる。「なんでも2.5倍に増やします!」を合言葉に家族が大満足するボリューム節約かさまし料理を発信。ユニークで楽しいアイディアおかずに定評がある。著書に『よっちの家族5人で月3.5万円! 大満足のかさましごはん』(宝島社)。

