「神の舌を持つ男」が仕掛けるスパイス革命 ー麻辣湯で食文化に革命を起こす石神秀幸の挑戦ー

「神の舌を持つ男」が仕掛けるスパイス革命 ー麻辣湯で食文化に革命を起こす石神秀幸の挑戦ー

「日本人はスパイスを使わなさすぎる。これが変われば、食卓の風景は劇的に豊かになる」

クックパッド食トレンド大賞2025「今年の顔」に選出された石神秀幸は、静かな確信を持って語る。全国で急拡大中の薬膳スープ春雨専門店「七宝麻辣湯」(チーパオマーラータン)の創業者だ。「神の舌を持つ男」と呼ばれる石神が今、麻辣湯という中国発祥の料理で日本の食文化を変えようとしている。

美味しんぼから始まった食への探究


石神の原点は意外にもマンガだった。「食に興味を持ったきっかけは明確です。『美味しんぼ』を読んだから」と言い切る。中学生の時、マンガの主人公・山岡士郎に憧れ、食べ歩きを始めた。

「おいしかったものは再現してみたくなりますし、どうしてこの味が出るのかなって、その秘密を知りたくなるんです」

中学生から始めた食べ歩きは、単なる消費ではなかった。食べては作り、作っては分析する。この繰り返しが、のちに「神の舌を持つ男」と言われる石神を作り上げていく。
石神の探求は料理だけにとどまらない。絵画や陶芸、金継ぎも始めた。「絵も陶芸も一切うまくならない」と笑うが、「料理が得意だからって料理だけやっているよりも、全く関係ないような経験が料理に生きてくる」。そんな信念で続けている。

麻辣湯という革命



「七宝麻辣湯」の麻辣湯

麻辣湯は「麻(マー)=痺れる」「辣(ラー)=辛い」「湯(タン)=スープ」を意味する。花椒の痺れるような刺激、唐辛子の辛さ、数十種類のスパイスが織りなす複雑なスープの味わい。中国、シンガポール、マレーシアで愛される、まさにアジアの味だ。

「同じアジア圏でそれだけ流行っているものが日本でだけウケないはずはない」

この確信が石神を支えた。日本人の舌に合わせて味を変えるのではなく、自分が信じる世界一おいしい麻辣湯を作り続ける。花椒の痺れ、唐辛子の辛さ、複雑なスパイスの調和。アジアで愛される本場の味の本質を、妥協なく追求した。

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