世界的ブームの火付け役は北欧の名店「Noma」
意外かもしれませんが、北欧でも古代から海藻を食べている歴史があります。ただ、産業化で一時忘れ去られ、肥料や燃料用が主流になっていました。
2004年頃、転機が訪れます。当時世界トップシェフのルネ・レズピが主宰するコペンハーゲンのレストラン「Noma」が、地元食材を活かした「New Nordic Cuisine」を提唱。持続可能で新鮮な北欧食材を強調し、海藻を積極的に取り入れたのです。
Nomaの知名度向上とともに、北欧海藻が「スーパーフード」として世界的にブレイク。2010年代に欧州で海藻市場が急成長し、ノルウェーの養殖産業も拡大しました。これが「海藻=健康・サステナブル」のイメージを世界に植え付けたのです。
健康面と環境面、両方で注目される理由
海藻が注目される背景には、健康面と環境面の両方があります。「海の野菜」と呼ばれる海藻はミネラルや食物繊維が豊富で、腸活食材としても人気です。ヨウ素、カルシウム、鉄分など、現代人に不足しがちな栄養素を手軽に摂取できます。
さらに栽培時の環境負荷が少ないことから、「おいしい」だけでなく「環境に配慮した食材」を選びたい消費者のニーズにも合致しています。

