料理家によるブームの牽引も
このビリヤニブームを牽引しているのが、カレー&スパイス専門家の印度カリー子さんや、東京の人気店「ビリヤニ大澤」のオーナーシェフ・大澤孝将さんといった専門家たちです。書籍やSNS、メディア出演を通じて、ビリヤニの魅力を熱心に発信し続けています。
大澤さんはクックパッドのポッドキャスト番組「ぼくらはみんな食べている」にも出演。ビリヤニに対する熱い思いを語ってくださいました。
「次はもっとおいしく作れると毎回感じる」 「ビリヤニ大澤」のオーナーシェフ・大澤孝将さんが感じる“ビリヤニ”の最大の魅力
小竹:まずは大澤さんのプロフィールをご紹介します。1989年、長野県生まれ。20歳のとき、インドで出会ったビリヤニに衝撃を受...
日本ビリヤニ協会 会長のビリヤニ太郎さんは「SNSでの投稿やメディア露出が急増しています。直近で認知度が急伸した背景には、万博でビリヤニが提供され幅広い層へのおいしさが認知されたことや、乃木坂46の最新シングルタイトルに「ビリヤニ」が採用されたという影響もあります。」と分析。
こうした動きもビリヤニという料理の認知度を押し上げ、今日のブームの土台を築いたといえます。
食体験を豊かにする「香り」の力
近年、料理に「香り」を求める傾向が強まっています。
レモングラス、パクチー、スパイス全般など、香りで食欲を刺激し、食事体験を豊かにする料理が支持される中、ビリヤニはまさにその頂点に立つ存在です。
炊き上がった時の複雑なスパイスの香り、蓋を開けた瞬間にふわりと広がる香りは、食卓を特別な空間に変えてくれます。数種類のスパイスが織りなす香りこそが、ビリヤニの大きな魅力なのです。
視覚、味覚だけでなく、嗅覚まで総動員して楽しむビリヤニは、まさに「食事体験」そのものを格上げしてくれる料理といえるでしょう。

