東京派の反論「お金で“自由”と“機会”を買っている」
一方で、東京で暮らす人々からは「それでも東京に住む意味はある」という反論も多く寄せられています。
「エンタメ、仕事、出会える人。選べる選択肢が地方とは桁違い。それだけで高い家賃を払う価値はあると思っています」
「私は地方の閉塞感が苦手でした。東京は『人間関係の自由』をお金で買える場所。消防団や近所の監視がないだけで天国だと感じます」
また、子育て世代からは「教育や医療の選択肢が多い。『もしも』の時の安心感は東京が圧倒的」という声も。
生活コストの高さに悲鳴を上げつつも、それ以上に「未来の可能性」や「煩わしさからの解放」を手放したくない――そんな東京派の矜持も見えてきます。
■「東京」と一口に言っても…
もちろん、一概に「東京=高コストで住みにくい」と決めつけることはできません。
東京は広く、家賃相場が天井知らずの都心部もあれば、自然が豊かで物価も落ち着いている多摩エリアなどもあり、住む場所によって生活スタイルは大きく異なります。
それでもなお、多くの人がこの「東京(都心)vs地方」の対立構造に反応してしまうのは、私たちが抱く「都会への憧れ」と「現実の生きづらさ」のギャップが、都心部で最も顕著に現れるからかもしれません。

