アルコール中毒の前兆や初期症状について
急性アルコール中毒ではお酒を短時間で多量に飲むことで一過性の中毒症状が現れるのに対し、慢性アルコール中毒(アルコール依存症)は慢性的に症状がでることが特徴です。
急性アルコール中毒
急性アルコール中毒は、アルコールの血中濃度によって症状が変化していきます。
①血中アルコール濃度が0.002〜0.1%程度(ほろ酔い)
陽気になる、皮膚が赤くなる、ほろ酔い気分、手の動きが活発になる、気が大きくなる、立つとふらつく、何度も同じことを話す、千鳥足になるなどの症状がみられます。
②血中アルコール濃度が0.3%(泥酔期)
もうろう状態となり、意識がはっきりしない、立てないなどの症状が現れます。
③0.4%(昏睡期)
揺り起こしても起きない、呼吸が十分にできないなどの症状が現れ、最悪死に至ります。
慢性アルコール中毒(アルコール依存症)
①飲酒のコントロールができなくなる
毎日お酒を飲んでいると、アルコールに耐性ができます。少量のお酒では酔えなくなり、しだいに飲酒量が増え、お酒を飲みたい気持ちが強くなります。
長期間お酒を飲む生活を続けると、さらにお酒に対する精神依存が強まり、自分では飲酒をコントロールできなくなります。
②精神的な症状
習慣的に飲酒を続けていると、精神依存と呼ばれる症状がでてきます。お酒がないと落ち着かなくなり、飲みたい欲求を強く感じるようになります。
精神依存が強くなると、お酒がないか家中を探したり、家にお酒がないと買いに行くなどの行動がみられるようになります。
③身体的な症状
お酒をやめたり減らしたりした際に、離脱症状と呼ばれる症状がみられるようになります。離脱症状には夜眠れない、手の震え、血圧が高くなる、汗をかく、不安、イライラするなどがあります。重症の場合は、幻覚やけいれん発作が出現します。
お酒を止めると離脱症状が出てしまうので、自分の力だけでお酒をやめることが難しくなります。
アルコール中毒の検査・診断
急性アルコール中毒は、飲酒後の発症であることや血中のアルコール濃度を確認し、診断します。
意識障害の原因となるその他の疾患ではないことを証明する必要があるため、低血糖や外傷、薬物使用を除外する評価をおこないます。
一方、慢性アルコール中毒(アルコール依存症)は、WHOの疾病分類「ICD-10」やアメリカ精神医学会による診断基準「DSM-5」を用いて診断します。飲酒量や飲酒にまつわる行動、離脱症状の有無などを総合的にみて判断されます。

