更年期とは閉経の前後5年間のことで、その時期にはさまざまな身体・精神症状が現れます。
日本人女性の場合には平均的に45歳から55歳頃が更年期にあたりますが、この時期には仕事で重要なポストを任されるケースもあるでしょう。
仕事やプライベートでいろいろと忙しい時期に、のぼせ・ほてり・頭痛・イライラといった症状に悩まされるのは辛いものですね。
こちらでは、更年期障害との向き合い方や対処法について解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「更年期障害」になると現れる症状はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
前田 裕斗(医師)
東京大学医学部医学科卒業。その後、川崎市立川崎病院臨床研修医、神戸市立医療センター中央市民病院産婦人科、国立成育医療研究センター産科フェローを経て、2021年より東京医科歯科大学医学部国際健康推進医学分野進学。日本産科婦人科学会産婦人科専門医。
更年期障害との向き合い方や対処法

症状が辛いときはどう過ごしたら良いのでしょうか?
更年期障害の症状が辛い時には無理をせずに、自分をいたわるようにゆったりと行動しましょう。
真面目な人ほど、これまで通りに動けないことに罪悪感を持ってしまいがちですが、ストレスは更年期障害を悪化させる可能性があるため注意が必要です。
無理をするとその分回復に時間がかかりがちになるので、とにかく無理をしないようにしましょう。
更年期障害をなかなか家族に理解してもらえないのですが…。
更年期障害の辛さは実際に経験した人にしか分からないため、なかなか家族の理解を得られないケースもあるでしょう。
身体症状や精神症状があるのに理解してもらえず、さぼっていると思われてしまったり、家事に完璧さを求められたりすると辛いものです。
家族からの理解が得られない場合は、更年期障害によってどのような辛さがあるかを家族に話しておくのが大事でしょう。
精神症状が強く家族に当たってしまうような場合には、更年期障害の症状によってイライラしてしまうことがあるとあらかじめ伝えておくことをおすすめします。
日ごろからコミュニケーションを取り、更年期障害によって起こりうる症状などについて情報を共有しておくことで家族の理解も深まるでしょう。
症状を少しでも軽くする方法や予防する方法はありますか?
更年期障害の症状を少しでも軽くするためには、生活習慣や食生活の見直しが欠かせません。
睡眠時間をしっかりと確保し、バランスの良い食事を心掛けましょう。
また、適度な運動も必要です。運動は自律神経のバランスを整えるのにも有効だということが分かっています。
ウォーキングなどの軽い運動でよいので、運動をする時間が取れないという方は普段の生活の中で歩く時間を増やす工夫をしてみてください。
最後に、読者へメッセージがあればお願いします。
更年期は、誰にでもやってくるものです。そして症状の出方には個人差があるものの、多くの女性が更年期障害を経験します。
仕事や家事で忙しいのに更年期障害の症状が起こると辛いので、無理をせずに休むようにしましょう。
真面目な人ほど休むことに対してうしろめたさを感じてしまうものですが、そんな必要はありません。
自分をいたわって、辛い更年期障害を乗り切りましょう。
編集部まとめ

更年期障害は、女性ホルモンのひとつであるエストロゲンの急激な減少などによって閉経前後の女性に起こりやすい心身の不調です。
症状の出方は人によってさまざまで、ほてり・のぼせ・頭痛などの身体症状のほか、イライラ・憂鬱感・気力の低下といった精神症状もみられます。
更年期障害にはホルモン補充療法(HRT)をはじめとした治療法があるので、症状が辛い方は婦人科の受診や治療も検討してみましょう。
更年期障害は50代後半ごろから60代後半くらいまでには症状がおさまる人が多いといわれています。
症状やそれに伴って起こる心身の不調などは事前に家族に共有し、理解ある環境でストレスを溜めずに過ごすことが大切です。
参考文献
更年期障害|日本産婦人科学会
更年期と更年期障害|日本女性心身医学会
男性更年期障害(加齢性腺機能低下症、LOH症候群)|日本内分泌学会

