なぜ月には凸凹があるの? クレーターの秘密
月を望遠鏡で見ると、たくさんの凸凹があることに気づきます。
これらの凸凹の正体が「クレーター」です。
月面Xにも関わる、クレーターについてご紹介します。
隕石や小惑星の衝突によって生まれた
クレーターは、太古の昔、隕石や小惑星が月に衝突してできた「傷跡」です。
宇宙空間にはたくさんの岩石や氷の塊が漂っています。
それらが月に高速でぶつかることで、月面には、大きな穴が開いたのです。
実は月と同様に、地球にもたくさんの隕石が降り注いでいるんですよ!
しかし、月と異なり、地球には大気があります。
小さな隕石は落下中に大気との摩擦によって燃え尽きるため、地上まで到達しません。
また地上まで到達したとしても、地殻変動や植物の繁茂などにより、その跡は分からなくなってしまいます。
ただし、大気圏の摩擦に耐えるほどの巨大な隕石の痕跡は、現在でもいくつか見ることができます。
例えば、北米アリゾナ州のバリンジャー隕石孔(バリンジャー・クレーター)は、約5万年前の隕石の落下によってできたといわれているクレーターです。
巨大隕石の落下による衝撃はすさまじく、地表には直径約1.2km、深さ約200mの巨大なクレーターができました。
地球に残るクレーターを見ると、月面の様子をイメージしやすくなるのではないでしょうか。
数十億年前の"傷跡"がそのまま残っている
月は、地質学的な活動がない上、大気や水・風なども持ちません。
どれほど長い月日を経ても、地形が変化することはなく、一度できたクレーターは、そのままの状態です。
すなわち月面のクレーターは、太陽系が誕生した時代の記録ともいえます。
月を見るということは、数十億年前の宇宙の歴史を見ているということでもあるのです。
【11月27日の観測ポイント】準備から観察まで
2025年最後の月面Xは、11月27日。
ぜひ家族で月を見あげてみましょう!
参考:2025年月面X観測ガイド:月面で最も神秘的な文字、観測時間、観測方法、観測道具などを詳しく解説|Svbony
観測に適した時間帯
11月27日の月面Xは、19時50分頃が見やすいと予測とされています。
この前後1時間程度は観察しやすい時間帯となるため、早めに準備を始めましょう。
ピークの前の時刻に観測を始めれば、X以外の文字も見える可能性があります。
必要な道具
月面Xは、残念ながら肉眼では見ることができません。
倍率50〜120倍程度の天体望遠鏡または倍率10倍程度の双眼鏡の準備が必要です。
なお双眼鏡を使用する場合は、三脚にしっかり固定しましょう。
手ブレによる影響を受けにくく、月のクレーターをより鮮明に観測できます。
また月の光は強く、望遠鏡で見ると眩しく感じることがあります。
できれば事前に、ムーンフィルターという、月の明るさを抑えるフィルターを準備するのがおすすめです。
コントラストが高まって、Xの地形を発見しやすくなります。
観測のコツ
月面Xを観測するときは、以下のポイントを意識してみてください。
▼月の欠け際を探す
月面Xは、月の明るい部分と暗い部分の境目、つまり「欠け際」に現れます。
まずは月全体を見て、欠け際の位置を確認しましょう。
月面Xは、月面の中央付近(やや南側)の欠け際に見えるはずです。
▼光害の少ない場所を選ぶ
月面Xの観測は、できるだけ街灯や建物の明かりが少ない場所を選びましょう。
とはいえ月は明るいため、他の天体を観測するときほど光害を気にする必要はありません。
わざわざ山奥に足を運ぶ必要はなく、街中でも十分に観察は可能です。
▼見え方の変化を楽しむ
月面Xは刻々と形を変えていきます。
時間をおいて何度か望遠鏡をのぞくと、観測はより一層楽しくなります。
「さっきより太くなった!」「もうXには見えなくなってきた」など、家族で変化を楽しみましょう。
まとめ
月面Xは、特定のタイミングにほんの数時間だけ現れる現象です。月面Xの観察は、ただ「X」を見つけるだけでなく、宇宙の神秘に触れる貴重な体験になるでしょう。
11月27日には、ぜひ子どもと一緒に夜空を見上げてみてくださいね!
文/カワサキカオリ

