喉に食べ物が引っかかったような違和感を治すには?Medical DOC監修医が対処法や考えられる原因・病気・何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

監修医師:
今村 英利(タイムルクリニック)
2009年新疆医科大学を卒業し、中国医師免許を取得。2019年に日本医師免許を取得。神戸大学大学院(腫瘍・血液内科学講座)にて血液悪性腫瘍の研究に従事。2019年に日本医師免許と医学博士号を取得。赤穂市民病院、亀田総合病院、新宿アイランド内科クリニック院長、在宅医療(訪問診療)などを歴任後、2024年9月タイムルクリニックに院長として着任。現在は、内科・皮膚科全般の疾患を幅広く診療している。
「寒気がする」症状で考えられる病気と対処法
寒気がするな、と感じたことは誰しもがあるでしょう。様子を見ていたら改善したこともあるでしょうし、風邪の症状の一つであったこともあるかと思います。
寒気がすると思うのは、体温が上がっている最中に感じることが大半です。つまり、寒気がした後に発熱することがありますので、この場合の多くは何らかの感染症が原因となっています。ただし、全ての原因が感染症ということではありませんので、いくつかのパターンを挙げながら、原因や対処法などについて解説していきたいと思います。
寒気がして熱がある症状で考えられる原因と治し方
外は暑いのにゾクゾクする、ぞわぞわするなどの寒気がして、体温が徐々に上昇する状態を指します。
熱が出る場合に考えられる主な原因には、何らかの感染症にかかっている可能性が考えられます。外から侵入したウイルスや細菌と戦うために体温を上昇させているのです。例えば、ウイルス感染による感冒があります。のど風邪、おなかの風邪をはじめ、インフルエンザや現在猛威をふるっているCOVID-19感染症もこれにあたります。ウイルス感染以外にも細菌感染があり、おしっこ経由で感染をおこせば尿路感染症、気管支や肺に感染を起こせば気管支炎や肺炎、胆道系に感染を起こせば胆のう炎や胆管炎など、箇所や菌によりさまざまです。原因疾患により対応や薬が異なりますが、発熱がある場合は内科を受診して、原因を探りましょう。
基本的に3日を超えて改善しない発熱は要注意です。長引く場合は必ず検査をしてください。
熱はないのに寒気がする症状で考えられる原因と治し方
熱がないのに寒気を感じることがあります。発熱をきたす何らかの感染症の場合でも、中に発熱しない場合もあり要注意です。採血検査で熱(炎症反応)に気づく場合があります。悪性腫瘍や膠原病は、偶発的に採血検査や健康診断で発見されることがあります。
例えば、悪性腫瘍の中でも膵臓がんは症状のでにくい疾患で有名です。主な診療科は内科です。
膠原病は自分の免疫が自分を攻撃してしまい炎症を誘発してしまう疾患であり、炎症を起こす箇所により多くの病気が挙げられます。代表的な膠原病は関節リウマチです。炎症が起き、体温が上昇する際に寒気を感じることがあります。主な診療科は膠原病内科であり、関節痛など伴う場合は受診を検討しましょう。
1回のみの寒気ならば様子観察でよいかもしれませんが、しつこく繰り返す寒気がある場合は、熱がない場合も精密検査をお勧めします。
暑いのに寒気がする症状で考えられる原因と治し方
実際に気温が高く暑いけど寒気がする、もしくは、体が熱く感じたと思えば次に寒気がするなどの場合を指します。この場合、更年期障害が考えられます。
更年期障害
更年期障害とは、女性特有のもので、閉経に伴いエストロゲンという女性ホルモンの分泌量が急に低下することが原因で、体のさまざまな機能に影響を与えて症状を起こします。
のぼせやほてりなど体が熱く感じる代表的な症状から、イライラ、不安、疲れやすい、頭痛、動悸や息切れ、めまいなど多彩です。50歳前後の女性で、症状に当てはまる方は、一度婦人科や更年期外来、女性外来への受診をご検討ください。
お腹が痛く、寒気がする症状で考えられる原因と治し方
腹痛とともに、もしくは腹痛の前後に寒気を伴う状態を指します。
お腹の臓器(消化管、膵臓、胆のう、肝臓、腎臓など)のすべてが原因となり得ます。お腹が痛く、寒気がする場合は臓器が炎症を起こして発熱を伴う場合が大半です。後述の特徴的な病気・疾患の項目で、腎盂腎炎、胆のう炎に関してまとめているのでご参照下さい。
排便時の腹痛のように波のある腹痛ではなく、ずっと持続してお腹が痛い場合、また、いつもとちがう腹痛の場合は、要注意疾患が隠れている場合があります。悪化すると腹膜炎といい、お腹全体に炎症が広がり致命的になります。内科を受診しましょう。
夕方~夜になると寒気がする症状で考えられる原因と治し方
朝や日中はないのに夕方になると、もしくは夜になると寒気を感じる場合があります。
夕方~夜にかけて発熱をしている可能性が高く、それに伴い寒気を感じています。実は、健常時も体温の日内変動は起こっているのです。朝が一番体温が低く、徐々に上昇、夕方~夜間で一番体温が高くなります。そして寝る前から体温が低下していくのが一般的です。よって体内で感染が生じるなどして炎症がいつもより高い状態では、夕方~夜間にかけて平熱を超えてしまい寒気につながることがあります。そのため、考えられる疾患は発熱をきたす疾患全般であり多岐にわたります。
また、1日のうち、体温の差が1℃以上あり、高熱期と無熱期が交代で現れ、無熱期には正常近くに下降する熱型があります。間欠熱と言われています。海外渡航歴があればマラリアなどを疑い、腎盂腎炎や胆のう炎などでも生じることがあります。
3日以上続く場合や、腹痛を伴う場合などは内科を受診しましょう。
すぐに病院へ行くべき「寒気がする」に関する症状
ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。
悪寒戦慄(寒気と共に全身の震え)を伴う症状の場合は、内科へ
寒気と共に全身の震え(筋肉の収縮)を起こしている場合を指します。寒気を感じ、厚手の毛布などで体温上昇に努めても全身の震えが改善しないことがあります。
この場合、敗血症という病態となっている可能性が考えられます。敗血症とは、何らかの感染症にかかった後に、さまざまな臓器の機能が障害される病態を指します。腎盂腎炎、胆のう炎などの臓器感染症をはじめ、さまざまな感染症が重症化し敗血症となる場合があります。細菌感染が主な原因となります。通常の寒気ではなく、毛布にくるまっても改善しない震えを伴う寒気の場合は、要注意です。内科を受診して採血検査や血液培養での精密検査が必要となります。致死率は4人に1人とも言われていますので治療タイミングによっては生存率に関与します。早めの受診を心がけましょう。

