猫にとって油断できない『猫風邪』の症状5つ 主な感染経路から治療法まで解説

猫にとって油断できない『猫風邪』の症状5つ 主な感染経路から治療法まで解説

猫風邪の治療法と家庭でのケア

受診する猫

猫風邪はウイルスや細菌による感染症のため、自然治癒を待つのは危険です。放置すると重症化したり、慢性化してくしゃみや鼻水が止まらなくなることもあります。ここでは、動物病院での治療と自宅でできるケア方法を紹介します。

病院での治療

猫風邪の治療は、症状の重さや原因に応じて行われます。主に、抗生物質や抗ウイルス薬を使って感染の広がりを抑え、細菌の二次感染を防ぎます。

鼻づまりや目ヤニがひどい場合には、点眼薬や点鼻薬を用いて呼吸や視界を改善します。また、食欲が落ちているときや脱水が見られる場合は、点滴や栄養補給を行って体力を回復させます。

治療期間は猫の年齢や体力によって異なりますが、早期に受診すれば1〜2週間ほどで改善するケースが多いです。

自宅でできるケア

病院での治療に加え、家庭でも回復を助けるケアが大切です。

室内を温かく保つ(20〜25℃が目安) 加湿器で湿度を保つ(乾燥を防ぎ、呼吸を楽にする) 食欲がないときは温めたウェットフードを与える 清潔なタオルで目や鼻を優しく拭く

また、他の猫への感染を防ぐため、完治するまでは隔離するのが理想です。

再発を防ぐためにできること

猫風邪のウイルスや細菌は体内に潜伏し、免疫力が落ちると再び症状が出ることがあります。再発を防ぐためには、次の3つを意識しましょう。

まずは定期的なワクチン接種です。猫ヘルペスウイルスやカリシウイルスに対するワクチンは、感染や重症化を大きく防ぎます。次に、ストレスの少ない生活環境を整えること。環境の変化や大きな音、孤独なども免疫低下の原因になります。そして、十分な睡眠とバランスの取れた食事で体力を維持することが大切です。

最近では猫風邪の重症化につながるとされるクラミジア感染症の免疫力を上昇させることのできる種数の多いワクチンも一般化してきています。

愛猫にとって、症状を軽減させるためにどんなワクチン接種が適しているのかをかかりつけの先生と相談することをおすすめします。

まとめ

添い寝する猫

猫風邪は、くしゃみや鼻水といった軽い症状から始まりますが、放置すると重症化することもある感染症です。特に子猫や高齢猫、免疫力が下がっている猫は注意が必要です。

早めに動物病院で診てもらえば、多くの場合は1〜2週間ほどで回復します。治療とあわせて、温度・湿度の管理、清潔な環境、十分な栄養と休息を整えることが、再発防止につながります。

「そのうち治る」と油断せず、少しでも異変を感じたらすぐに受診することが、猫の健康を守るいちばんの近道です。日々の小さなサインを見逃さず、愛猫が快適に過ごせる環境を整えてあげましょう。

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