白内障の手術は、日帰りで行えて安全性の高い手術ではありますが、れっきとした医療行為ですので、当然のことながらリスクが伴います。そこで、「白内障手術」の後に起こり得る合併症と知っておきたい注意点について、安田向壱先生(めめ眼科船橋)に解説してもらいました。

監修医師:
安田 向壱(めめ眼科船橋)
埼玉医科大学卒業後、順天堂大学医学部附属浦安病院眼科に入局し、順天堂大学医学部附属浦安病院や国立国際医療研究センター国府台病院などで経験を積み、2024年5月、千葉県船橋市に「めめ眼科船橋」を開院、院長となる。日本眼科学会 眼科専門医、水晶体嚢拡張リング 認定医、屈折矯正手術 認定医
編集部
手術の後はどうですか?
安田先生
最も多いのが、手術中もしくは手術後にばい菌が眼の中に入り、増えてしまうことで術後に炎症がひどくなる「術後眼内炎」です。最も多いといっても発症率は数千例に1例とも言われていますし、早期に発見できれば抗菌薬などで治療が可能です。
編集部
レンズそのもののリスクはどうですか?
安田先生
手術で挿入した眼内レンズの位置がずれてしまう「眼内レンズ偏位」も報告されています。こちらも稀ではありますが、再手術が必要となることもあります。
編集部
そんなこともあるのですね。
安田先生
もう少し発症率が高いのが「後発白内障」です。これは、実際に白内障が再発するわけではなく、眼内レンズの後面に接する「後嚢」という部分が濁ることによって、あたかも白内障のようになる状態をいいます。レーザーを用いた後嚢切開術で改善できます。
編集部
最後に読者へのメッセージをお願いします。
安田先生
白内障は進行してしまうと元に戻すことが難しく、早期発見・早期治療がとても大事な疾患です。見えづらさなどに気づいたら、「もう歳だから」と自己判断せず、悪化する前に早めに眼科を受診していただけたらと思います。
※この記事はメディカルドックにて<白内障手術の合併症のリスクをご存じですか? 「後発白内障」「核落下」「術後眼内炎」とは>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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