いざ、小4息子と見学へ! 映像でのぞく“記者の世界”、ちょこっと体験も
見学の集合場所は、東京本社3階にある「よみうりショップ」。

受付で名前を伝えると、案内されたのは奥の「新聞教室」という会議室。ここが“新聞社見学”のスタート地点です。
座席には「読売新聞」と「読売KODOMO新聞」「読売中高生新聞」の3種類が並び、息子は「あ、KODOMO新聞だ!」とうれしそうに手に取り、パラパラとページをめくっていました。

見学は、ガイドさんによる【読売新聞】東京本社の紹介から始まります。
2013年に建てられたこちらのビルは、地下3階・地上33階建て、高さはなんと200メートル! 高層ビルがひしめく大手町の中でも、トップクラスの高さを誇るのだそうです。入口に立った瞬間、息子と「うわぁー、上が見えないね」と声をあげたあの場面がふとよみがえり、その圧倒的なスケールを改めて感じました。
お次は映像を通して、新聞がどのようにつくられているのかを、親子でそっとのぞき見します。

新聞づくりには、記者だけでなく、デスク、編成、校閲など、さまざまな部署の人たちが関わっています。分野は少し違うものの、書籍編集の経験がある筆者には、どれもなじみのある言葉ばかり。でも、息子にとっては初めて触れる世界だったようで、興味シンシンの様子でじっと見入っていました。
息子の目がひときわ輝いたのは、体験コンテンツの時間。新人の取材記者になりきって、取材のコツを学びます。

映像に登場したのは、【読売新聞】の出前授業で活躍されている記者。

用意されたボールペンとメモ帳を手に取り、目をキラキラさせながら記者体験にのぞむ息子
映像内ではユーモアたっぷりのクイズが出されるのですが、それがとても面白くて、息子も思わず前のめりに。その裏には、取材で大切なことを伝えたいという記者の思いが込められていました。
「見ていないこと、聞いていないことは、本当かどうか分からない。だから記事には書けない」──そんな取材の基本の「き」。「分からないことは質問する」「聞いたことは、ひたすらメモする」「そして、分からないことがなくなるまで取材を続ける」。今も仕事として取材に向き合う筆者自身にも、深く響く内容でした。
新聞教室のプログラムを終えたら、新聞記者になりきっていよいよ社内見学ツアーへ出発!

首から記者証をさげた息子は、すっかり取材モード。新聞社の編集局って、どんな場所なんでしょう? あの日本を代表するメディア【読売新聞】が生まれるその現場をのぞけるなんて、親子でワクワクが止まりません。
情報が走る! スクープが生まれる! 編集局の鼓動を感じる見学ツアー
社内見学ツアーは、いきなり核心へ。まずは、10階の編集局からスタートです。編集局のうち、9〜11階は吹き抜け構造。階段を使えば、各階をすばやく行き来できるつくりになっています。
各フロアには部署ごとの仕切りがなく、どこにいても全体の様子が見渡せるのが特徴。これは、部署の垣根を越えて情報を素早く共有するための工夫なのだそう。「ここにニュースが集まってくるんだね……!」と息子がポツリ。その声に、小さな感動がにじんでいるようでした。

ニュースが飛び込んできた瞬間、「これ、スクープかも!」と誰かが声を上げる。すると、周囲がざわめき、編集局が一斉に動き出す。そんな光景が、まるで映画のワンシーンのように目に浮かびました。
その後、10階の生活部や文化部のフロアを一巡し、次にメディア局などがある8階へ。各部署に掲示された資料や漂う空気感を肌で感じながら、新聞制作の裏側にじっくりと触れるひとときとなりました。
新聞社って、思っていた以上にたくさんの部署があってビックリ。それぞれが違う視点や専門性を活かして紙面づくりに関わっていて、新聞ってこんなに奥深いんだなと改めて感じました。
12階にある社員食堂にも立ち寄りました。焼きたてのパンなどがズラリと並ぶカウンターに、息子も思わず満面の笑み。

社員食堂とよみうりガーデンは、見学の際の人数や天候の状況によっては、立ち寄らない場合もある
窓の外には「よみうりガーデン」の豊かな緑が広がり、まるで空に浮かぶ庭園のような、ふんわりとした心地よさに包まれます。
東京本社ビル内の保育園に通う子どもたちは、こちらのガーデンで野菜の植え付けや収穫を体験しているそう。空に少し近いこの特別な場所で、土に触れながら育てる楽しさを味わい、季節のうつろいや食べ物への興味を自然と育んでいるんですね。

今回の見学ではガーデン内をぐるりと歩くこともできて、緑に囲まれた穏やかな時間の中、息子の表情もふっとゆるみ、心がすっとほどけていくのを感じました。
そしてふと見上げると、ようやく【読売新聞】のビルのてっぺんが見えて圧巻の迫力!

空と地上がつながるような眺めに、親子でしばし見とれてしまいました。
締めくくりに訪れたのは、【読売新聞】の事業局などが入る28階。見学で訪れることができる最上階のひとつで、東京タワーのメインデッキとほぼ同じ高さに位置しています。
都心をぐるりと見渡せる絶景に、息子の目もキラッキラ! 新聞づくりの現場に触れる高揚感と、空に近づいたような特別な体験が重なり、親子でその瞬間をしっかりと目に焼き付けました。
このあと、新聞教室に戻ってショートムービーを鑑賞。映像を見終えると、見学プログラムはすべて終了となります。
