大学受験から見えてきた「教育格差」のリアル。経済的理由で塾を断念した家庭に聞いた、塾にかけられる費用

年間費用でも半数以上が「20万円未満」を上限と回答

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夏期・冬期講習は“夢のまた夢”か
月謝に加え、季節講習などの追加費用を含めた「年間の教育サービス費用」についても調査したところ、「年間20万円未満」が適正だと考える層が54.7%と、過半数を占める結果となりました。

月謝換算で約16,000円となり、多くの家庭では夏期講習や冬期講習、志望校別対策講座といった追加費用をほとんど見込んでいない(あるいは見込めない)ことが推察されます。

合格のためには不可欠とも言われる各種講習が、経済的な壁によって選択肢にすら入らないという厳しい現実がここにあります。

意識の差は2.4倍以上! 支払える額と見合う額の深刻な乖離が浮き彫りに

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「月2万円未満が妥当」非利用家庭は58.0%に対し、利用家庭は24.0%に留まる
まず、「月謝20,000円未満」が適正だと考える層に注目すると、両者の意識の差は歴然です。経済的理由で塾や予備校を利用しなかった家庭では58.0%と半数を超えたのに対し、実際にサービスを利用していた家庭では24.0%に留まりました。

その差は2.4倍以上にも達しており、教育サービスにかけられる(あるいは、かけるべきだと考える)金額の出発点が大きく異なることがわかります。

さらに、塾・予備校利用経験者の間で最も多かった適正月謝に対する回答は「20,000円〜30,000円未満」(30.1%)でした。これは、サービスの価値や効果を実感した上で、ある程度の費用を「適正」と判断する傾向があることを示唆しています。

一方で、経済的理由で塾・予備校を利用しなかった家庭はまず「支払えるかどうか」という現実的なラインで判断せざるを得ないという、両者の置かれた状況の違いが明確に表れた結果となりました。

配信元: マイナビ子育て

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