湾奥にタチウオの群れ集結テクニックを磨くなら今!

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一年で最も難しいシーズンだから面白い湾奥タチウオ

暖かい日差しで連日最高気温が20度を超えていた11月中旬、東京湾奥金沢漁港の忠彦丸にお邪魔した。

7時20分、片舷3人ずつの6人の釣り人を乗せて湾奥の浅場ポイントへ直行となった。

航程は1時間ほど。

前日はアクアラインを越えてすぐの場所だったそうだが、当日はアクアラインより北側の湾奥エリアのちょうどど真ん中くらい。

すでに10隻弱の船団ができていた。「どうぞ始めてください。タナは19mです、必ず19mで止めてください。そこから上3mまでを狙ってください」という安田船長のマイクで実釣開始。

まずは逆テーパー仕掛けにリアクションの釣りでスタートすることに。

指示ダナから2m上げた位置で7秒に一度鋭く誘いをかける。

ほどなくしてアタリが出始め、すぐに船中最初のタチウオが取り込まれた。

しかしアタリ自体はかなり小さく、モタれるようなアタリの場合も。

お隣の常連さんによると、「先日きたときはモタレのアタリしか出なかったよ。今日はまだ分かりやすいほうだね」とのこと。

さっそくセンシティブな釣りの片鱗が顔を出した。

すぐに私もレギュラーサイズの本命をゲット。

ベイトをしっかり食べているのか、サイズの割には重く、身に厚みもしっかりとある。

釣行の写真

▲当日のトップは16本

負のスパイラルに陥る

投入から少し時間が経過するとアタリが皆無に。

するとすぐに回収のアナウンスが流れて流し変えに。

群れの移動がかなり速いようだ。

その後も移動直後はアタリが出て、反応がなくなるとすぐにまた移動の繰り返しが続く。

投入直後でアタリを出し、うまく掛けて拾っていかないと数をのばせない状況だ。

にもかかわらず足踏みしてしまい、アタリは出せるもののなかなか掛けることができない。

そこで逆テーパーからストレートの仕掛けに変更。

アタリは問題なく出せるが、なかなか食い込んでくれない。

そんな状況に追い打ちをかけるように、朝はある程度固まっていた反応が散り散りに。

船団も徐々にバラけて広範囲に広がってしまった。

こうなるとより一層難しくなってしまう。

しかし焦れば焦るほど負のスパイラルに陥る。

アタリをうまく出せなかったり、アタっても慎重にいき過ぎて飲まれ切れしてしまったり……。

釣り方も一つに徹しきれず、リアクションの釣りをしてみたり誘いの釣りをしてみたりとどっちつかずになってしまう。

ここで船内の状況を確認すると、リアクションの釣りも誘いの釣りも同じようにポツポツと釣れている。

しかし皆さん私と違って、一つの釣り方をしっかりと通してやられている。

やはり気が多いのがよくないようだ。

船長に尋ねてみると「初見ではなかなか難しい季節ですよ。こればっかりは通って感覚をつかむしかないですね。でもここでしっかり結果を出せれば大きくレベルアップできます」とのこと。

それ以外にも「縮こまり過ぎて誘いが小さくなり過ぎているかも」というアドバイスをいただいたので、さっそく実践してみることに。

するとそれまでよりもアタリを出せるペースが上がった。

アタってからもあまり慎重になり過ぎず、食わせの間をしっかり入れて押さえ込んだら合わせるようにメリハリを付けると、ようやく終盤でポツポツ釣れるようになったが、時すでに遅し。

間もなく終了の時刻となってしまった。

釣果は8本とのばせなかったが、船中トップは16本。

しっかりと釣る方は釣っていた。

一年で一番難しいとされる秋の浅場釣り。

テクニカルだが、その分鍛えがいのある時期でもある。

冬の陣本番の前にしっかりとトレーニングして、引き出しを増やすにはもってこいの季節だ。

配信元: FISHING JAPAN