育休は「交代制」で! パパもワンオペ育児に挑戦しよう
ご自身も3児のパパで、過去に育休を3回取得したという中西さんから、育休中の過ごし方についても参考になるご意見が。
普通、男性の育休というと産後すぐから取得し、体調がまだ戻らない妻をサポートしながら家事・育児をするというイメージがあります。しかしこれだと、結局は妻がオペレーションの司令塔、夫が「指示を受けて動く人」止まりになりがち。妻がいないと家事・育児が回せないということになり、育休からの復帰後は夫は通常運転に戻るのに、妻は時短勤務などでなんとなく家事・育児ありきの働き方に。妻のキャリアだけが犠牲になるリスクを大いにはらんでいます。
こうした事態を防ぐためには、「育休を夫婦同時に取るのではなく『交代制』にすることも選択肢に入れると良い」と中西さん。たとえば産後半年は妻が取得し、妻の職場復帰後に交代で夫が育休に入るという方法です。
夫が「ワンオペ育児」を経験せざるを得ず、ひとりで子どもを病院に連れて行ったり、児童館で育児サークルに参加したりなど、育休中の男性があまりやらないことにもチャレンジできます。家事・育児をすべてひとりでこなすことで、妻のやっていることの全体像が見えるようになり、育休復帰後の分担もフラットに話し合えるようになるというメリットも。

(写真はイメージです)
パパの孤立を防ぐ「親支援」の輪を広げよう
「産後うつ」と聞くと出産した女性だけがなるものと思いがちですが、実は産後うつリスクは男女ともに約10%あるとされています。男性だって、妻の出産後は家庭と仕事の両面で大きな環境変化を経験するため、メンタルヘルスを崩しやすいそう。「むしろ『産んでないのに産後うつなんて』『女性はもっと大変』『男は弱音を吐くな』などという偏見や誤解に縛られて、パパは孤立しがち」だと中西さんは言います。
行政のサポートも「母親支援」は多いものの、「父親支援」はあまり見かけません。性別を問わず、新しく親になった人全員を支える「パパママ支援」へと社会が転換していくことが求められています。地域のイベントなどで、「遊び方を学ぶ」「料理スキルを身につける」など、パパ同士がゆるく仲間とつながれる場を増やすことが大切なのかもしれません。
