3.引っ越しなどで環境が変わったとき
猫は変化が苦手な生き物。新しい家、新しい家具、知らない匂いなど、すべて猫にとって不安の原因となり得ます。引っ越し直後の猫が、トイレを使わなくなったり、鳴き声が増えたり、姿を見せなくなることがありますが、それは「安全が確認できない」というサイン。
新しい環境に猫を慣らす際、焦りは禁物。まずは猫専用のスペースを整え、慣れ親しんだベッドや毛布、爪とぎなどを置いてあげましょう。元の家の匂いが残っている物があるだけで、猫は少しずつ安心感を取り戻していきます。
部屋を自由に歩き回るようになったら、少しずつ他の部屋にも行けるようにするなど、段階的に行動範囲を広げていきましょう。
4.分離不安でパニックになる猫も
飼い主さんに精神的に強く依存している猫は、ひとりで過ごす時間に強い不安を抱くことがあります。これは「分離不安」と呼ばれる状態。犬に比べるとケースは少ないですが、猫にも見られる心のトラブルです。
ひとりになると不安になるので、外出しようとすると鳴き止まなくなったり、家具を引っかいたり、帰宅した飼い主に過剰にすり寄るなどの行動が見られます。
分離不安の猫には「離れていても安心できる経験」を少しずつ積ませることが必要。外出前に声をかけすぎない、帰宅時に構わないなど、飼い主のリアクションを控えめにすることで、猫は少しずつ離れても問題ないと学習していきます。短時間の外出を繰り返し、少しずつ時間を延ばすことでも、猫の不安は軽減されていきます。
また、留守中に落ち着けるスペースを整え、飼い主の匂いがついたタオルなどを置いておくのも有効な対策です。

