「熱がないのに寒気がある」のはなぜ?医師が考えられる病気と対処法を解説!

「熱がないのに寒気がある」のはなぜ?医師が考えられる病気と対処法を解説!

すぐに病院へ行くべき「熱がないのに寒気がある」に関する症状

ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

熱がないのに寒気があって震えや意識障害がある場合は、内科科へ

熱がないのに寒気や震え、場合によっては意識がなくなる場合には低血糖の症状かもしれません。このような症状が糖尿病の治療中に起こるのであれば、治療薬が原因である可能性があります。糖尿病の治療をしているにもかかわらず、食事が遅れてしまったりいつもより食事量が少ない場合には、低血糖を起こすこともあります。このように低血糖の原因に心当たりがあれば、気をつけましょう。もし、何度も低血糖症状を繰り返す場合には、治療を変える必要があるかもしれません。担当医へ相談をしましょう。
糖尿病の治療中でない場合には、そのほかの薬剤による低血糖や副腎不全、下垂体機能不全、インスリノーマなどの可能性もあります。低血糖が重症化すると命に関わることもあります。何度もみられる場合には、早めに内科で相談をしましょう。

「熱がないのに寒気がある」症状が特徴的な病気・疾患

ここではメディカルドック監修医が、「熱がないのに寒気がある」症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

かぜ症候群(風邪)・インフルエンザ

ウイルスや一部の細菌が原因となり、鼻腔から咽頭までの上気道の炎症が起こることをかぜ症候群と言います。この炎症が、時に気管支や肺まで及ぶことも少なくありません。原因の8~9割はウイルスと言われ、ライノウイルスやコロナウイルス、RSウイルスなどが原因となる事が多いです。かぜ症候群は、患者のくしゃみや咳などで飛び散る飛沫を介して病原体が、他の人の気道粘膜に付着し、侵入して増殖することで感染します。その方が発症するかは、環境の要因や感染した人の要因により決まります。症状は鼻汁、鼻閉などの鼻症状、咽頭痛が主で、発熱やだるさなどが起こることも多いです。
インフルエンザは一般的な風邪とは異なり、重症化することもあり、気をつけなければならない感染症の一つです。原因となるウイルスは、インフルエンザA型とB型です。発症はかぜ症候群と同様の飛沫感染と考えられています。症状は、突然の発熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛、関節痛がみられ、咳や咽頭痛、鼻汁がこれに続いてみられます。肺炎や脳症をきたし重症化することもあり、注意が必要です。インフルエンザの診断は、迅速診断キットにより行われます。
かぜ症候群では一般的に対症療法を行うことが多いですが、インフルエンザの場合には発症後48時間以内であれば抗インフルエンザ薬により症状の軽減が期待できます。

冷え性

冷え性とは、病気ではなく、体温を測っても正常であるにも関わらず手足の冷え、お腹が冷えを感じる自覚症状がある場合を言います。体の体温は、自律神経を介して発汗や筋肉の震え、エネルギーの代謝により調整され、一定に保たれています。この自律神経のバランスが崩れると、体温の調整が上手くできなくなり、冷えを感じることも多いです。このように、自律神経のバランスが崩れる原因として、生活習慣や食生活の乱れ、過剰な冷暖房、不摂生なども影響します。まずこれらの生活習慣から見直しを行いましょう。十分に栄養を取り、冷たい食べ物、飲み物を避け、適度に運動を行うこともお勧めです。生活習慣を見直しても改善がない場合には、内科を受診して相談をしてみましょう。まず病気の合併がないかを調べ、冷えのみであれば漢方薬などで治療をすることも多いです。

自律神経失調症

自律神経とは、体の動きを保つために意思と無関係に働いている神経です。体温の調整や心拍数、消化管の働きなどをコントロールしています。交感神経と副交感神経の2つの自律神経がバランスをとりながら、働いていますが、このバランスが崩れた状態が自律神経失調症です。自律神経失調症はストレスや生活習慣が乱れた時に起こりやすいと言われています。症状は、不眠、めまい、動悸、肩こり、頭痛、手足の冷えや顔のほてりなどさまざまです。時に冷えから寒気が起こることもあります。自律神経失調症が考えられる場合、まず生活習慣の見直しを行いましょう。なかなか症状が改善しない場合には、心療内科や精神科で相談をしてみましょう。

貧血

貧血とは、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビン量が正常以下に低下した状態と定義されています。ヘモグロビンが低下すると、全身に充分な酸素を運搬することができなくなり、さまざまな症状がみられます。動悸や息切れ、めまい、だるさなどの症状がみられやすいです。また、時に手足の冷えや寒気を感じることもあります。原因はさまざまですが、若い女性では生理により出血が起こるため鉄欠乏性貧血を起こすことが多いです。このほかにも、血液疾患やビタミン・微量元素などの不足による貧血、消化管出血による貧血などが起こることもあります。貧血は初期では、症状がないことも多いです。血液検査などで、貧血がみられる場合には、まず内科で相談をしてみましょう。

甲状腺機能低下症

甲状腺とは、のどぼとけの下に位置する甲状腺ホルモンを分泌する臓器です。この甲状腺ホルモンは、体の新陳代謝を盛んにする働きを持っています。甲状腺ホルモンの分泌が低下すると、代謝が低下し、疲労感や無気力、むくみ、寒気、動作緩慢、体重増加などの症状がみられるようになります。甲状腺機能低下症の中で最も多いのは、橋本病です。橋本病は、自己免疫疾患の一つで、抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体あるいは抗サイログロブリン抗体といった甲状腺に対する自己抗体が陽性となります。30~40代の女性に多く発症することが知られています。甲状腺機能低下症の治療は、甲状腺ホルモンの補充です。だるさやむくみなど長く持続する場合には、甲状腺機能低下症の可能性があります。内科・内分泌内科を受診して相談してみましょう。

低血糖

低血糖とは、一般的に血糖値が70mg/dL以下の場合、もしくは血糖値が70mg/dLより高くとも低血糖症状がある場合を言います。低血糖の症状とは、汗をかく、頻脈、手や指の震え、顔色が白くなる、寒気が出る、頭痛、生あくびなどのさまざまな症状があり、血糖値が50mg/dLを切ると、けいれん、昏睡などが起こり意識障害をきたし命の危険があります。なるべく早い段階で、糖分の補給などの応急処置が必要です。
原因としては、糖尿病の治療中に、食事量や炭水化物の不足がおこったり、治療薬使用後に食事が遅れたりといった治療に起因することが多いです。しかし、糖尿病の治療とは関係なく、他の治療薬やインスリノーマと言って膵臓にインスリンを分泌する腫瘍ができる事でも低血糖は発生します。
低血糖の症状が頻回に起こる場合、治療中の方は主治医に、そうでない場合には、内科・内分泌代謝内科(糖尿病内科)で相談をしてみましょう。

コロナウィルス

2019年12月に発生したSARS-CoV-2による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、ウイルスの変異をしながら、現在でも流行を繰り返しています。2023年5月より5類感染症となり、現在は以前より重症化率や死亡率は低下しているものの、特に高齢者では依然として気をつけなければならない感染症の一つです。
COVID-19の症状としては、咽頭痛、咳、発熱、関節痛、下痢、嗅覚障害、味覚障害などがみられます。発熱は、高熱となる事もあり発熱前に悪寒を感じることも多いです。また、感染後に倦怠感や咳、味覚障害や嗅覚障害が長引くこともあります。診断には、鼻腔や鼻咽頭の拭い液で抗原検査を行い判定することが多いです。この検査は、市販のキットを使用し、自分でも行えますが、内科・小児科などの医療機関を受診して診断してもらうことも可能です。病状により、対症療法のみで経過をみることもありますが、抗ウイルス薬を含めた治療をすることもあります。高熱が持続したり、呼吸が苦しい、食事がとれないなどの症状の場合には、医療機関を受診しましょう。

配信元: Medical DOC

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