心不全の患者は、水分や塩分を摂りすぎないよう注意されますが、一体なぜ気をつけなければいけないのでしょうか。今回は、心不全を悪化させる原因について、「おくやまクリニック」の奥山先生に解説していただきました。

監修医師:
奥山 裕司(おくやまクリニック)
大阪大学医学部卒業。その後、大阪警察病院(現・大阪けいさつ病院)、大阪府立急性期・総合医療センター(現・大阪急性期・総合医療センター)、大阪大学医学部附属病院循環器内科准教授などを経て、2018年、大阪府和泉市に「おくやまクリニック」を開院。日本内科学会専門医、日本循環器学会専門医、日本不整脈心電学会専門医。
編集部
一般に、心不全はどのような原因によって悪化するのですか?
奥山先生
心不全が悪化する原因としては、主に以下のものが指摘されています。塩分や水分の摂りすぎ
薬の飲み忘れや中断
血圧の上昇
過労
ストレス
不眠
感染症
不整脈の悪化
貧血
編集部
様々なことが原因で心不全が悪化するのですね。
奥山先生
はい。そのなかで気をつけてほしいことの1つが、水分や塩分の摂りすぎです。特に塩分を摂りすぎると体内に水分が必然的に蓄えられる状態になるため、塩分の過剰摂取には気をつけなければなりません。
編集部
だいたい、どれくらいの量に抑えればいいのですか?
奥山先生
制限する量はその人によって異なるので、詳しくはかかりつけ医にご相談ください。最低限の目安として、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年度版)」に記載されている1日の食塩摂取量の目標は、男性が7.5g未満、女性が6.5g未満です。ただし、高血圧の治療の一環としての目標は6g未満とされています。心不全の悪化予防のためには、個々のケースで異なるとは思いますが、体重を増やさないように塩分と水分を制限するというのが大原則になります。
編集部
具体的に、1日6g未満とはどれくらいですか?
奥山先生
食塩6gは、小さじすり切り1杯の分量です。醤油や味噌、干物、漬物など、日本人に馴染みが深い食品には多くの食塩が含まれています。また、麺類・パンなどは、加工の際に塩分が使用されてるため注意が必要です。
※この記事はMedical DOCにて<「心不全」を悪化させる“9つの原因”はご存じですか? 水分・塩分制限が必要な理由も医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

