「ADHDの薬」を服用することでできなくなることはご存知ですか?【医師監修】

「ADHDの薬」を服用することでできなくなることはご存知ですか?【医師監修】

ADHDの薬で生じる可能性がある副作用と注意点

ADHDの薬で生じる可能性がある副作用と注意点

ADHDの薬の副作用を教えてください

薬剤はすべて、副作用が生じる可能性があります。ADHDの薬も例外ではなく、効果が期待できる一方で、副作用の可能性があります。副作用の種類や程度は、薬の種類、内服する量、患者さんの体質などによってさまざまです。

中枢神経刺激薬であるメチルフェニデート塩酸塩徐放剤は、食欲不振、不眠、頭痛、動悸、血圧上昇などを生じる可能性があります。非刺激薬であるアトモキセチンは、食欲不振、吐き気・嘔吐、頭痛、眠気、血圧上昇、心拍数増加などの副作用が起こりえます。グアンファシン塩酸塩徐放剤は眠気、血圧低下、徐脈(脈が遅くなること)などの副作用が起こりえます。

なお、ADHDの薬では、頻度は高くありませんがQT延長と呼ばれる心電図異常が生じることがあり、重篤な不整脈を引き起こす可能性があります。

また、薬のアレルギーは、すべての薬剤で起こりえます。かゆみや発疹(皮膚が赤くなる、蕁麻疹が出る)がある場合はアレルギーの可能性があります。

ADHDの薬を服用することでできなくなることはありますか?

ADHDの薬を服用中には、いくつか注意すべきことがあります。薬の種類によっては、眠気やめまいなどの副作用が生じる可能性があるため、自動車の運転や危険を伴う機械の操作を避けるようにします。また、アルコールの併用も避けた方が望ましく、ADHDの薬を服用中は飲酒を控えるか、医師に相談して方針を決定してください。

ADHDの薬に依存性はありますか?

ADHD治療薬のなかでも、中枢神経刺激薬であるメチルフェニデート塩酸塩徐放剤には依存のリスクがあるといわれています。日本では小児のADHDへ適応が承認される際、厳密に使用する目的で適正流通管理委員会が定められました。これにより、処方可能な医師と対応できる薬局が限られています。医師の指示に従い適切に服用することが大切です。なお、現在は成人のADHDでも適応が認められています。

一方、非刺激薬であるアトモキセチンは依存性の問題がないとされています。グアンファシン徐放剤も依存の問題が少ないといわれています。

参照:
『ADHD(注意欠如・多動症)』(NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター)
『Q69:注意欠如・多動症(ADHD)にはどの様な治療法がありますか?』( 一般社団法人 日本小児神経学会)
『ADHDについて』(信州大学医学部 分子細胞生理学教室)

ADHDの薬を服用する際の注意点を教えてください

ADHD治療薬を服用する際には、いくつかの重要な注意点があります。薬物療法は環境調整や精神療法など非薬物療法との併用が基本です。薬物療法開始後も、定期的に通院し、環境調整などの取組みを継続して実施しましょう。

また、ADHDの薬は医師の指示にしたがって正確に服用します。自己判断で服用量を変更したり、服用を中止したりしないでください。副作用などついて気になることがあれば、主治医や薬剤師に相談します。

副作用に関する注意点もあります。食欲不振や不眠などの副作用は、服用開始時や増量時に一時的に現れるとされていますが、症状が続く場合や重篤な副作用が現れた場合は、すぐに主治医に相談してください。薬剤によっては、QT延長などの副作用が現れる可能性があるため、定期的な受診が必要です。

編集部まとめ

編集部まとめ

ADHD治療薬は、脳内の神経伝達物質の働きを調整することで、不注意や多動性・衝動性などの症状を和らげます。治療薬には中枢神経刺激薬と非刺激薬があります。効果が期待できる一方で、食欲不振や眠気などの副作用がみられる可能性があります。また、依存性が指摘されている薬剤もあります。医師の判断によって適切な薬物治療が選択されます。ただし、薬物療法はあくまで治療の一部であり、環境調整や精神療法と組み合わせることで効果が期待できます。医師と相談しながら、ご自身の症状や状況に合った治療法を選択しましょう。

参考文献

『Q68:注意欠如・多動症ADHD)とはどんな疾患ですか?』(一般社団法人 日本小児神経学会)

『今村明先生に「ADHD」を訊く』(公益社団法人 日本精神神経学会)

『ADHD(注意欠如・多動症)』(NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター)

『Q69:注意欠如・多動症(ADHD)にはどの様な治療法がありますか?』( 一般社団法人 日本小児神経学会)

『ADHDについて』(信州大学医学部 分子細胞生理学教室)

配信元: Medical DOC

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