副腎腫瘍の前兆や初期症状について
ホルモンを産生しない非機能性腫瘍の場合は、良性・悪性を問わず無症状であることが多いです。ホルモンを産生する機能性腫瘍の場合は、産生するホルモンの種類によりさまざまな症状があらわれることがあります。
代表的な機能性腫瘍である原発性アルドステロン症、クッシング症候群、褐色細胞腫それぞれの主な症状は以下のとおりです。
原発性アルドステロン症
副腎腫瘍の機能性腫瘍のなかでは最も多くみられる疾患で、アルドステロンの過剰分泌により、高血圧、血中カリウム低値、筋力低下、手足のしびれなどがあらわれることがあります。
近年、高血圧患者における約5〜10%が原発性アルドステロン症を発症していることが明らかになってきており、高血圧患者の精査で原発性アルドステロン症が見つかることがあります。
クッシング症候群
原発性アルドステロン症に次いで多い機能性腫瘍で、コルチゾールの過剰分泌により、満月用顔貌、高血圧、中心性肥満(手足は細い)、月経異常、糖尿病、骨粗しょう症などの症状があらわれます。また、不眠症や抑うつなどの精神症状があらわれることもあります。
褐色細胞腫
血圧を上昇させる作用があるカテコールアミン(アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン)が過剰に分泌され、高血圧、動悸、頭痛、発汗、胸痛、体重減少、振戦(ふるえ)など多岐にわたる症状がみられます。これらの症状は、普段は症状がなくても運動やストレスなどにより、発作的に症状があらわれることもあります。
高血圧の治療をしているのになかなか血圧が下がらない場合や、食事や運動量が変わらないのに体重が増えてきた場合などは、副腎腫瘍の症状である可能性もあるため、注意が必要です。
副腎腫瘍の検査・診断
副腎腫瘍の診断は、画像検査やホルモン検査により行われます。
CTやMRIなどの画像検査で副腎の腫瘍が確認されれば、血中および尿中のホルモン値を測定し、ホルモンの過剰分泌の有無を確認します。画像検査では腫瘍の大きさや位置、形状を確認し、ホルモン検査とあわせて、必要に応じて特殊な画像検査(PET-CT、MIBGシンチグラフィなど)を行う場合もあります。

