
毎週土曜夜10時から放送の「オードリー春日の知らない街で自腹せんべろ」(BSテレ東)通称じばせん。超節約を貫くオードリー・春日俊彰が自腹の1000円で最高の一杯を楽しむリアルドキュメンタリー番組だ。シーズン2第8回目となる11月22日の放送では、調布市・京王線「つつじヶ丘駅」周辺へ。春日に奇跡の出会いが待ち受けていた。
■「日本の宝ですけど」さらにワードが増える春日
つつじヶ丘駅の階段からカメラに向かい「はぁ〜お時間ですね」と最近定着してきた言葉で開始を告げる。スタッフから開始の挨拶で番組名を言わなくなったことについてツッコまれると、「あぁもうそれいっかなって」と軽い調子で明かした。「じばせん」の時間ということはわかっているわけなので、さらに重ねるのは“自分で聞いていてもうるさい”というのだ。
とりあえず普段通りにあてもなく散策を始めると、「台湾家庭料理 マダムリン台北」を見つけた。店員に「日本の宝ですけど」ととんでもないあいさつを交わしながら、メニューを確認させてもらう。税込金額、お通しがないことをチェックした春日は、つつじヶ丘駅についての情報も抜かりなく収集して一旦保留。次の店へ向かった。
「お酒とお食事 やまだや」はヤクシカのローストという興味深いメニューを見かけたため、顔出し確認させてもらうことに。店主は屋久島が大好きで屋久島の料理を出しているのだそう。シミュレーションしたところ飲むのも食べるのも可能だが、肝心の屋久島料理は予算オーバー…。一旦保留にして、じばせん候補店を増やすべく散策を続ける。
何店舗かメニューを見てみるものの、せんべろするには厳しい価格帯の店も多い「つつじヶ丘駅」周辺。最初の店で聞いた商店街に足を踏み入れたところで、「レコードショップ ガレージビル」というレコ盤店を見つけた春日。“ビールとレコード”という看板の文字に興味を示し、顔出し確認へ。レコードについて聞くが、詳しくない春日は「わかんないねぇ」と言いつつも貴重なレコードについて説明を受ける。ここでも近くの店情報を聞いてみると「富士見街」という飲み屋街があり、そこに行くと面白い店があるという情報を入手。さっそく向かってみることに。
■「としちゃん」が気になり行った先で奇跡の出会いが
飲み屋街に向かう途中で春日の愛称でもある「としちゃん」の看板を発見し、吸い込まれるように地下のスナック街へ足を踏み入れる。1人のお兄さんがタイミングよくトイレから出てきたため、これ幸いと話を聞いてみることに。近くの店の常連さんで、この地下はスナックが多く“せんべろ”向きではないと情報をいただく。さらに親切にも、近くの飲み屋街まで案内してくれる。
お兄さんは地元のタクシー運転手だが、実は過去に春日を「乗せたことある」という。前回はタクシーで、今回は徒歩で…偶然にも飲み屋街の案内で2度目のお世話になったわけだ。
案内されたところは“絵になりそう”な店。すると春日、突如としてお兄さんに「(カメラが入っても良いか)聞いてもらっていいっすかね」と無茶振りをする。お兄さんが店に顔出し確認をして、カメラOKとのことで春日も入店。導いてくれたお兄さんに感謝をしつつ、店先で別れる。
「食堂 一休」は渋パク(渋くてインパクトのある)店で、春日も入って早々「いやぁ〜いいよ」と一声。メニューを確認すると日本酒とヤキソバがイケる。ところが春日はカウンターに座ると、どうしたものかと苦悩の表情を見せ始めた。実は同店の営業時間が間もなく終わりということで、他の店を見て回るのであれば自動的にこの店で飲むことは叶わなくなるのだ。
店主からは「しぶ蔵」と「のんべゑ道場」もあるという情報をもらい、さらに悩みは深くなる。しかし意を決して「よしここにしよう」と決断する春日。いつもは3時間を過ぎてもまだ吟味しまくるのに、今回はロケ開始から1時間で決着となった。
まさかの決断に驚愕するスタッフ。「1時間ですけど」と声をかけられた春日は、他の店についても気になるものの「『一休』さんのエンディング見てみたいなぁ」ということで選んだとのこと。「としちゃん」の看板が気になり、進んだ先で“春日を乗せたことがある”というお兄さんに紹介してもらったのが「一休」だ。偶然と縁が繋いでくれた店ということで、「導かれた感もあるしね」と運命を感じた春日。
さまざまな思いで選んだ理由を明かしてくれていると、ヤキソバと日本酒が到着する。「渋すぎるだろう」「だいぶ黒帯だなぁ」「ここまで来たか春日」と多くの言葉をこぼしながら、まずは日本酒をひと口。「効くぜぇ〜」と興奮しながら、続いてヤキソバを食べる。“ど真ん中ストレートの焼きそば”な味わいに「いいねぇ」と言いながら、あっという間に完食するのだった。
■番組史上最速のじばせん店決定にスタッフも驚きを隠せない
まさかの1時間決着という、過去類を見ないスピードで締めくくられたつつじヶ丘駅編。だがそれも納得できる縁の繋がりっぷりは、さすが春日というべきか。明らかに“持っている”男だ。
ピッタリ1000円で大満足の表情をした春日は、退店してから「ナイスな判断だったんじゃないか」と自画自賛が止まらない。「せっかく紹介してもらったから」だけではなく、本当に渋パク店が大好きな春日ならではの言葉。お腹だけではなく、心も満たされたようだ。
いつも通り「行ってきますね」と締めた春日は、店主に教えてもらった2店舗を探しに夜の街並みに消えていった。次回11月29日(土)夜10時からの放送は、千葉・京成本線「谷津駅」周辺。今回とは真逆の“ロケ5時間コース”を叩き出すという。

