
■屋内と屋外で楽しみ方の違うサウナを堪能


「YUBUNE SAUNA PARK」は、イオンモール羽生という商業施設の屋外エリアにある。東武伊勢崎線・秩父鉄道羽生駅からバスもあるが、1時間1~2本の運行なので圧倒的に車で行くことをおすすめする場所。駐車場代もかからない。同じエリア内にアウトドアブランドやカフェなどがあり、イオンモールの建物からもすぐという、温浴施設としてはなかなか珍しい立地。一般的なスーパー銭湯とはちょっと違う外観にワクワクしながら入店。

靴をロッカーに入れてフロントで受付。60分・120分・180分という時間制料金と、1日楽しめるフリープラン料金がある。“銭湯×屋外サウナ”というのが特徴の施設なので、サクッとお風呂を利用するなら時間制もアリだが、ここはフリープランを強くおすすめしたい。


料金はサウナ含む入浴料で、タオルなどは含まれない。また、屋外エリアは男女一緒に水着着用で楽しむため水着は必須。今からの時期は屋外の寒さ対策としてポンチョもあると便利。フリータイム利用なら、レンタル品のタオルセットかポンチョかサウナ着のいずれかが含まれ、それ以外にプラスしたいときは単品でのレンタルもできる。もちろん、持参してもOK。水着レンタルは男性用のみなので、女性は水着を忘れずに!ただ、今後は女性用も用意する予定があるそうなので、身軽に来店したい人は事前に確認してみよう。

レンタル品の中でおすすめしたいのがサウナ着。薄くて軽い素材の、言ってしまえばTシャツと短パンのセットだが、肌の露出を抑え、着たままサウナや水風呂に入ることができる。女性の場合、水着の上に着ると、体型隠しにもなるし他人の目が気にならない。これは便利。水着に抵抗がある人は400円でレンタルすることをおすすめしたい。ポンチョのレンタル品は肌の露出が気になる人はもちろん、寒さ対策や屋外での飲食を楽しみたい人は借りておくといい。




さっそく更衣室で水着+サウナ着に着替える。更衣室はコンパクトで入口側に浴室への扉、奥に屋外エリアへの出入口がある。着替え終わったらサウナハットやタオルなどを持って屋外エリアへ。屋外エリアの「ウェルネスガーデン」には、2つのサウナと水風呂、プール、温かい「くつろぎ湯」がある。さらに建物に沿って休憩用の「ととのい小屋」、ととのい椅子が並び、館内の休憩エリアにもつながる着衣ゾーンとなっている。
■洞窟の中で炎を見ながらサウナ体験


まずはひとつ目のサウナ「ROCK SAUNA(ロックサウナ)」へ。文字通り“岩”の中にある洞窟型サウナ。低い位置にある二重扉を開けて中腰で入ると、中は暗いサウナ室になっている。中央にはパブリックサウナでは珍しい、木質ペレットを燃料としたペレットストーブがあり、火を見ながらサウナを楽しめる。電気ストーブが2機設置されているので熱さはしっかりあるが、息苦しさなどは感じない。ストーブを中心に円を描くような座面で、焚き火を囲むようなイメージで座る。


サウナ着を着ていると、汗をかくまでにいつもより少し時間がかかるが、じっくり温まっているのがわかる。炎を見ながらボーッとしていると、汗が出てくる。暗さに目が慣れてきて心地よい暗さに。ゆっくりと呼吸をしながら、日常をオフしていく。


「ROCK SAUNA」にはホースのような口のシャワーが扉近くに設置されていて、サウナ室内で水を浴びることができる。これを「クナイプ」といい、サウナで温まったあとに水を浴びることで熱が深部に閉じ込められ、体の芯まで温まることができるという入浴法。理屈はともかく、とにかく気持ちがよくてクセになる。これはぜひとも体験してほしい!水を浴びるとさらに長くサウナ室内にいられるが、無理はせずに適当に外へ出るようにしよう。
■泳いでも、潜ってもOKの不感の湯プール

まずは温度が高めのプールへ。一般的に“不感の湯”と言われる、体温と同じぐらいの温度設定になっているので体への負担も軽く、サウナ後に水風呂のように入ることもできる。今の時期でも、体が温まりきっていなくても入りやすいので、普段水風呂が苦手という人もこのプールなら入れるはず。夏場はもう少し温度を低くするかもしれないそうだ。


プールは深さもあり、潜りもOK。仰向けで浮かんでいるのが気持ちいいのでおすすめだが、浮遊して頭を打たないように気をつけよう。サウナで熱くなった体にはほんのり冷たく、外気で冷えた体にはやや温かく感じる、まさに“不感”の温度はいつまででも入っていられそうで、これもまたクセになる。

休憩用の椅子の種類も多く、寒さが気になるなら「ととのい小屋」もある。ととのい小屋の中と屋外エリアには、最近一部サウナ施設で見かける「ブレインスリープ」のマットとピローが置かれている。これは今年行われた大阪・関西万博の未来型サウナ「太陽のつぼみ」の外気浴スペースにも導入されたもの。サウナ後に上昇した体温を効率的に放散し、リラックス効果を促進するとされている。


このマットで横になって全身をゆだねると何とも言えない感覚に。とろける~。熱が適度に逃げてくれるのでクールダウンにぴったり。特に頭部分はいい感じの通気性が気持ちいい。フラットに横になれるのも特別感があり、全身脱力できるのがたまらない。椅子に座るだけが休憩じゃないと実感。ちなみに、この枕、持ち運びできるサイズの「サ枕」なるものがあって、「ブレインスリープ」のオンラインストアで数量限定で販売もされている。これがあれば、いつでもこのリラックス感を持ち歩くも同然。後頭部に通気性があるのは髪が長い人にもありがたい。通常サイズの枕とのセット販売にはなるが、気に入った人はサウナ好きの次なるサウナアイテムとしてマイ枕を持つのもいいかもしれない。



椅子の種類もいろいろあり、ブランコもありで休憩までも楽しめる。さらに、建物沿いに奥のほうまで行くと、ガーデンカフェとして飲食スペースがあり、レストランのメニューをオーダーして、屋外エリアで楽しめる。サウナの途中で“オロポ”を飲んだり、水着のまま食事できるのは、フィンランドのサウナ施設のようだ。
■ミュージックロウリュやアウフグースを楽しむ


次に向かったのは屋外エリアのもうひとつのサウナ「ENTAME SAUNA(エンタメサウナ)」。「ROCK SAUNA」とは打って変わって大きな窓から光が差し込む、開放的な雰囲気のサウナ室。こちらも二重扉になっていて、中も広くサウナストーブが3つ、座面は4段あり、一番上はかなり熱い。

こちらは毎時00分と30分にオートロウリュがあるが、音楽に合わせて行われる“ミュージックロウリュ”になっているのが特徴。音楽に合わせてカラフルな照明も加わって、まさにエンタメ感満載のロウリュが繰り広げられる。音楽がかかるとオートロウリュが楽しくなる。知っている曲ならさらに盛り上がる。とはいえ、サウナ室内なので、心の中で熱唱!いいエンタメだ。


もう1つ、このサウナが“エンタメ”な理由は、アウフグースが1日5回程度行われるから。アウフグースとは、サウナストーンにアロマ水をかけて上がった蒸気をタオルなどであおいで拡散させ、熱波を送るドイツ発祥のサウナの入浴法。音楽に合わせて行うアウフグースはタオルを回したり、飛ばしたり、“タオルパフォーマンス”も見もので、サウナ室内に生まれる一体感もいい。さらに特筆すべきは、こちらの店長さん、世界大会にも出場したアウフギーサー!!時間帯によってはその技を体験できるというから、これはぜひともトライしたい。


アウフグースは人気イベントなので、参加してみたい人は実施時間や受付方法をあらかじめ調べておくと安心。スタッフが行うこともあるが、ゲスト熱波師が行う日もある。あまりに混雑する場合はフラッと行っても参加できないこともあるので、余裕をもって参加しよう。
■水風呂も温かいお風呂も屋外で入る特別感

「ENTAME SAUNA」でしっかり熱くなったら、水風呂へ。この日は17度前後の設定。しっかりサウナで温まったあとにはちょうどいい。水風呂は長く入る必要はないので、自分の感覚で出る。サウナ着が体に張り付くのを引っ張り、余分な水分を絞ったり、ふき取ったりしながらととのい椅子で休憩。青い空が眩しい!

サウナ後の汗を流すのにシャワーが設置されているが、桶の水をかぶる「ガッシングシャワー」もおすすめ。紐を引っ張ると、頭上の桶から水が落ちてくる“桶シャワー”のことで、サウナ好きの人にはおなじみだ。引き方を調整すれば、水の落ち方も調整できるので、一気に浴びたい人は思い切り、様子を見たい人は少しずつ引っ張って、桶の水をかぶる体験もトライしてみよう。



水風呂のあとは休憩。座る場所も休憩する場所もとにかく多いので、サウナに入る前から「次はどこで休憩するか」決めておいたほうがいいかもしれないレベル。日中だと日差しの向きで眩しい場所や日陰になる場所などがあるので、意識しながら心地よくいられる場所でのんびりしよう。冬場は水分補給がおろそかになりがちだが、サウナで汗をかくのは1年中変わらないのでサウナの前、後の水分補給はマストで忘れずに。

サウナも水風呂もプールも休憩も、どれも楽しくて新しい体験の連続。うっかり、ショッピングモールが横にあることも忘れてしまう“アウトドアサウナ”感。温浴施設でのお風呂やサウナも十分に非日常感はあるものの、この屋外サウナはさらにその上をいく特別感。

屋外エリアには温かいお風呂「くつろぎ湯」もあり、サウナ前に体を温めたいときや外気浴で体が冷えたあと、サウナのシメなどにゆっくりお湯につかることができるのも魅力。やっぱり温かいお風呂は気持ちいい。水着やサウナ着着用なのでカップルや家族で一緒の湯船に入れるというのも楽しい。
■大きなお風呂でゆっくりする銭湯の醍醐味

「ウェルネスガーデン」を存分に堪能したら、屋内のお風呂エリアへ。更衣室に戻ったら、屋外エリアへの出入口に設置された水着専用脱水機で水着を脱水。サウナ着はその横にあるカゴへ。体を拭いたら浴室へ向かう。ロッカーでの出し入れは面倒なので、濡れた水着を入れるビニールなどは屋外サウナに持って行くスパバッグなどに入れておくとスムーズに移動できる。



さて、浴室だが、一般的なスーパー銭湯に比べるとかなりコンパクト。カランの数は9つ、シャワーブース2つ、浴室内のお風呂は「彩り湯」ひとつ。銭湯×アウトドアサウナの銭湯部分という印象だ。さっそく、髪と体を洗ってお風呂で温まる。お風呂は広くて手足を伸ばして入るのはやっぱり気持ちがいい。銭湯のよさってこういうことだと再認識。


気になるサウナだが、露天エリアにある。露天エリアは温かいお風呂と水風呂、サウナ、ととのいスペースと、これまたシンプル。だが、サウナにはシンプルでは済まされない激しい一面が!


サウナ室にはストーブが1台。それを囲むような扇状に席があり、半分は座面が3段、もう半分は大きな窓があり光が入って明るい。サウナ室は90度としっかり熱い。座る位置によってかなり体感温度が変わるが、上段は両側に壁もあってかなり熱く感じるため、初心者はなるべく一番下をキープしよう。
■ミュージックロウリュでブチ上がる!


もうひとつ大きな特徴は“ミュージックロウリュ”があること。「ウェルネスガーデン」の「ENTAME SAUNA」でも体験したアレだ。ミュージックロウリュは毎時10分、30分、50分に行われ、時間によって曲も異なる。とにかく熱くなるので、体験するなら開始時間のちょっと前ぐらいに入るのをおすすめする。あまり早く入ってしまうとすぐに退散するハメになるからだ。

時間になると、サウナ室内が赤いライトで照らされ、アナウンスが流れる。音楽が流れ始めると、思った以上の爆音にびっくり。なんだか気持ちが高揚していく。音楽に合わせてオートロウリュがスタート。霧状に散布されるようなロウリュだが、けっこうな量の水が出続けて、どんどん体感温度が上がる。

「ENTAME SAUNA」よりもこちらのサウナのほうが小さいため、熱さがダイレクトに伝わってくる。けっこう熱い!と思っていたら、サウナストーブの上にある送風機から風が。この“オート熱波”が思った以上のさらに上をいく熱さ!これはちょっと居られないと、一旦、サウナ室の外へ退散した。このときのサウナ室は貸切状態だったので、顔を護るようにタオルを巻いて、再度サウナ室へ。熱いけれど何だか気持ちいい、変なゾーンに入ってしまったのか、最後まで完走してオートロウリュがフィニッシュ。

ドバドバ流れた汗をしっかり流して、水風呂へドボン。水風呂へ入るときは足元から少しずつ水をかけて慣らすが、この時ばかりはいつもの倍速ぐらいで水をかけてすぐさま水風呂に入った。冷たいはずの水風呂が本当に気持ちいいほどに体が熱くなっていて、しばらく水風呂を堪能。

水風呂から上がったら体を拭いてととのい椅子で休憩。もう言葉が出ないほどで、ボワ~とか、ズーンとか、そんな表現しかできない状態。とにかく気持ちがいい。ミュージックロウリュの“威力”を目の当たりにして、すごさとともにクセになるやみつき感も実感した。




そんなこんなでサウナとお風呂を楽しんだら、館内レストランの「サ飯」でおなかを満たす。いい具合におなかも空いているので、サウナドリンクの定番「オロポ」(480円)と「麺屋こころ 台湾まぜそば」(980円) をオーダー。たっぷり汗をかいたあとの体には、どちらも浸みる。サウナのあとはどうしてこうもおなかが空くのか。あっという間に平らげる。




館内には休憩できるエリアがある。屋根裏のようなスペースも秘密基地感があってちょっとワクワクするし、漫画本があって自由に読むこともできる。とはいえ、よくある郊外型のスーパー銭湯に比べるとそこまで広くはない。やっぱり、ここに来たら、アウトドアサウナやお風呂、浴室のサウナを堪能するのが正解ということだろう。
いろいろなサウナ体験が詰まった「YUBUNE SAUNA PARK」は、順番や組み合わせを変えることでも楽しみ方が広がり、サウナ三昧な1日を過ごせる。これまでになかったサウナ体験をぜひ味わってみよう。
取材・文=岡部礼子
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