眼科医院で行われる白内障予防

まだ白内障になっていない人でも眼科を受診してもよいですか?
はい、もちろん可能です。白内障と診断されていなくても、自覚症状があれば眼科での診察や検査を受けてください。特に、中高年の方や前述のリスク要因がある方は、定期的な眼科健診による早期発見が重要です。白内障は自覚症状が乏しい初期のうちから少しずつ進行していきますが、本人が「年のせいかな」と放置してしまいがちです。
しかし、眼科で検査を行えば、自分でも気付かない初期の水晶体の濁りを見つけることができます。光がまぶしい、見えにくいなど少しでも違和感があれば、たとえ軽度でも放置せず眼科医に相談しましょう。早めに受診することで今後の治療方針について情報収集ができ、生活の質(QOL)の維持や向上にもつながります。
眼科で白内障を予防する目薬や薬を処方してもらうことはできますか?
はい、白内障の進行を遅らせる目的の薬剤が眼科で処方可能です。現在は目薬による治療が一般的です。代表的な処方薬はピレノキシンやグルタチオンという成分の目薬で、水晶体タンパク質の白濁を促す物質の作用を抑えたり、水晶体の抗酸化成分を補うことで白内障の進行を遅らせたりする効果が期待されています。
これらの目薬は市販されておらず、医師の判断で処方されるものです。効果としては、初期の白内障に対して継続使用することで一定の進行抑制効果があると考えられています。まったく濁りがない状態で使うことはまれで、予防目的で使うことは通常ありません。初期の白内障と診断された場合には早めに点眼治療を開始し、進行をできるだけ先延ばしすることを期待します。
しかし、多くの場合は白内障がゆっくりと進行し、最終的には白内障手術を検討しています。なお、目薬の使用にあたっては医師の指示を守り、定期的に経過をチェックしてもらいましょう。
白内障を早期発見すれば進行を食い止めることはできますか?
進行を完全に止めたり、もとに戻したりすることはできませんが、白内障の進行を遅らせることはできます。白内障は一度濁ってしまった水晶体を薬で透明に戻すことはできず、最終的には手術以外に治す方法はありません。しかし、初期の段階で発見できれば目薬の治療などで進行を抑えることが期待できます。また、白内障の原因が紫外線や喫煙、糖尿病などの可能性もあり、対策を取ることで進行がゆっくりになることもあります。
早期に発見して経過観察を行うことで、手術が必要なタイミングを逃さず計画的に対処できるというメリットも大きいです。特に水晶体がまだ軟らかい初期から中期の白内障のうちに手術を行えば、合併症のリスクも低く、より安全に治療できます。
逆に白内障がかなり進行してからでは手術が難しくなる場合もあります。早期発見と早期治療によって視力低下の防止や安全な手術につながるため、違和感を覚えたら早めに眼科医と相談しましょう。
編集部まとめ

白内障は加齢とともに誰にでも起こりうる身近な目の病気です。80代以上ではほぼ全員が白内障になるともいわれています。初期の白内障は自覚症状が少ないものの、進行すれば視界のかすみやまぶしさが強くなり、日常生活にも支障をきたします。これを早期に発見できれば点眼治療などで進行を遅らせることが可能で、適切なタイミングで手術を受ければほとんどの場合視力の回復が期待できます。大切なのは、目の不調を「歳だから仕方ない」と片付けずに、日頃から目をいたわる習慣と定期検診を心がけることです。そうすることで白内障の進行を最小限に抑え、必要なときに適切な治療を受けて、いつまでも快適な視生活を送ることができるでしょう。
参考文献
『白内障』(慶應義塾大学病院)
『白内障と手術』(日本眼科医会)
『白内障』(日本眼科学会)

