まとめ
外傷性くも膜下出血では、出血そのものよりも、合併する可能性のある脳挫傷や急性硬膜下血腫といった、より重い脳の損傷があるかどうかが、治療方針や回復の可能性を決める鍵となります。
治療は、集中治療室(ICU)での厳密な全身管理から始まり、長期にわたる段階的なリハビリへと続いていきます。早い段階で適切な診断と治療を行うことは、後遺症を軽くし、回復を早める上で非常に重要です。
また、この病気からの回復は、身体の機能訓練だけにとどまりません。記憶障害や社会性の低下といった「見えない障害」にも目を向け、患者さん本人だけでなく、ご家族や医療チーム、そして社会全体が協力して支えていくことが重要です。
外傷性くも膜下出血は程度によっては後遺症が残ることがありますが、後遺症なく社会復帰できることも多くあります。頭を強くぶつけた後に、意識の悪化など、いつもと異なる症状がある場合には、安易に自己判断せず専門の医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることが大切です。
「外傷性くも膜下出血」と関連する病気
「外傷性くも膜下出血」と関連する病気は8個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
脳神経系
脳挫傷頭蓋骨骨折
外傷性脳動脈解離
急性硬膜下血腫
急性硬膜外血腫慢性硬膜下血腫
びまん性軸索損傷
脳震盪
外傷性くも膜下出血がある場合には、頭蓋骨骨折や脳挫傷など頭部外傷のさまざまな病気を併発していることが多くあります。症状や後遺症については怪我の程度次第としか言いようがないのですが、早期から治療を行うことは重要であるため、頭を強く打った場合には一度医療機関を受診することをお勧めします。
「外傷性くも膜下出血」と関連する症状
「外傷性くも膜下出血」と関連している、似ている症状は6個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
関連する症状
頭痛
嘔吐吐き気意識障害
手足の麻痺
けいれん頭部打撲に続いてこれらの症状がみられた場合には、けがによる脳損傷を来している可能性があります。すぐに病院を受診するようにしてください。
参考文献
脳神経外科疾患情報ページ(日本脳神経外科学会)
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