
関係をむしばむ「被害者意識」のメカニズムは…
【トップ9】「えっ…なんか生々しい…!」 これが、男性が選んだ「彼女にしたいタイプの女性」上位9個です!
婚活では、性格の相性だけでなく、ご自身が併せ持つ“心の癖”が関係を左右します。その中でも、婚活をなかなかうまく進められないタイプは「被害者意識が強い人」です。最初はうまく関係を築いているのですが、思い通りに事が進まなくなると、相手の言葉や行動を悪い方向に受け取ってしまいます。
被害者意識は、怒りよりも見えづらく、ゆっくりと2人の関係をむしばんでいきます。
今回は、結婚相談所を経営する筆者が、実際の婚活現場で起きた3つのケースをもとに、「被害者意識が強い人」の心のメカニズムを分析。お相手が、被害者意識が強い人かどうか、付き合う前に気付くべきサインについて記していきます。
「そんな言い方って、ある?」 毎回“被害者のポジション”に立つ男性
あきらさん(41歳、仮名)は、仕事は公務員で安定しており、見た目も穏やかで、最初に女性に与える印象は非常によいものでした。お見合い後、「仮交際」からスムーズに「真剣交際」に入ったななみさん(38歳、仮名)も、最初のうちは「優しいし、結婚向きの男性だわ」という感想を抱いていました。
ところが、仲が親しくなっていくにつれて、小さな違和感が積み重なっていったのです。
ある日、待ち合わせに彼が10分遅れたとき、ななみさんが「私、待たせたらいけないと思って10分前に着いていたわよ。何で遅れたの? 何かあったの?」と軽い気持ちで言いました。それを聞いたあきらさんの顔が、急に険しくなりました。
「そんな言い方しなくてもいいじゃないか。責められているような気持ちになったよ!」
ななみさんは責めるつもりなどなく、むしろ心配だったから聞いたのです。このときだけではなく、たびたび被害者意識の強い言葉を返してくるのが、だんだんと気になるようになりました。
例えば、深夜に来たLINEの返信を翌朝にすると、「その日のうちに返信してほしいな。すぐに既読になったじゃないか。結婚を前提に付き合っているんだから、LINEの返信が遅いと不安になるよ」。
またある日のデートでは、あきらさんが提案したレストランが満席で、急遽別の店へ移動することになりました。そこまでの道のりが思ったよりも長く、20分近く歩きました。それに対してななみさんがつい、軽い気持ちで言いました。
「ずいぶん歩くのね。もっと近いお店でもよかったのに」
ななみさんは笑いながら言ったのですが、あきらさんの表情が急に曇りました。
「その言い方、ひどいな。おいしいものを食べてほしいという僕の気持ちが分からないの?」
このように、ななみさんが悪気なく発した言葉を、被害者の立場で受け取ってくるのです。
交際を重ねるほど、ななみさんは、あきらさんから返ってくる言葉に「もしかしたら私の言い方が悪いのかしら。私は知らないうちに人を傷つけているのもしれない」と思うようになりました。
そして、最終的にななみさんは「これ以上お付き合いを続けると、自分が間違っているように感じてくる。自分もあきらさんと同じく被害者意識が強い人間になるかもしれない」と思い、「交際終了」を出したのです。
優しくしても、さらに優しさを求める
ゆうすけさん(36歳、仮名)は、仮交際をしていたあやさん(35歳、仮名)と真剣交際に進みました。あやさんは勤勉で、仕事を頑張るしっかり者。結婚したら良妻賢母になるタイプだと、最初は思っていました。
ただ、真剣交際に入り、関係が深まるにつれて、あやさんの言動に違和感を覚えるようになったのです。
いつも、あやさんから朝にLINEが来て、お昼にゆうすけさんが返信するのが2人の日課になっていました。
ところがある日、ゆうすけさんはお昼を食べる時間もないくらい忙しく、その日は仕事を優先させて、帰宅後に「ごめんね。今日は返信が今になってしまったよ」と送りました。
すると、こんなLINEが返ってきました。
「私はあなたを大切にしているのに、あなたはそうじゃないのね。LINEの返信速度は気持ちや関心度に比例するって言うでしょう?」
ゆうすけさんが「今日はとにかく忙しくて、お昼は菓子パン食べながらパソコンに向かっていたんだよ」とLINEを送ると、「そんなの言い訳に聞こえるわ。短文でもスタンプ1つでも返せるじゃない? 私の気持ちを分かってくれないなんて悲しいな」という返信が来ました。
ゆうすけさんが優しく寄り添えば寄り添うほど、あやさんの愛情の要求は増えていくのです。
日常の何でもないやりとりでさえ、少しの行き違いがあると、「私は傷ついた」「私のことは大切に思っていないんでしょう?」と伝えてくるのも気になりました。
最終的にゆうすけさんは、「優しくしてもさらに優しさを欲しがるし、被害者意識が強い。こんなタイプの女性と結婚したら、疲れてしまう」と思うようになりました。結局、真剣交際を終了することにしたのです。
